今年も行って来ました
今回は北海道新聞本社建替に伴い閉館する「道新ホール」での公演。
よく落語の公演が開かれるホールは、大きいけど、客席が近くて"ライブ感"がある良いホールでした。
最近のホールは客席との間隔が狭めなので窮屈だけど、道新ホールの客席はゆったりとしていてワタシは好きでした。
新社屋にはホールを作らないそうで・・・まぁ仕方がありません。
長年の感謝を込めての公演が始まりました。
会場に着くと、いつもと違って若い人が多くてビックリ!!
萬斎さんがドラマに出演されていたそうで、その影響で初めて狂言を観る若い人が多数いらしたようです。
萬斎さんも大層喜んで、ついでにワタシも喜びました
新しいお客様が増えるのは喜ばしい事、これをきっかけに狂言の愛好家が増えると良いですね。
裕基さんが力強く舞う「景清」(昨年より上手くなったなぁ)、娘思いの父親を演じる「貰婿」は、万作さんが娘に思いっきり振り回される光景が観客の笑いを誘います。
御年93歳の万作さんの芸をいつまで観られるか・・・実は今年も来られるとは思っていませんでした。
今回初めて来られた方は幸運だと思います、こういう至高の芸はいつでも観られると思ってはいけません。
演者も観客もかけがえのない"今"を共有した時間でした。
貴公子役だけではなく、トボけた役も板に付いてきた萬斎さんの「千鳥」は、全員大いに笑い、狂言の面白さを存分に味わいました。
狂言の"笑い"は誰も傷つかない優しい笑いです。
日常の一コマを切り取って物語にしています。
今のTVと違い、誰かをイジったり落したりしません。
だから、ワタシは好きですね。
人を笑わせるのはとても難しいものだと、狂言を見る度に思います。
今回初めて来られた方が、人を傷つけなくても笑わせることができるとわかってくれたら、嬉しいですね。