ESを書いてるよ | 海外ポスドクの就職活動日記

海外ポスドクの就職活動日記

高学歴・高年齢・海外… 
2009年、
3Kのハンディと不況にアグレッシブにチャレンジする
海外PDの新卒(?)就活記録

ぼちぼち、
コンサルのESは一息ついて
外資銀行のエントリーが本格化しています。

登録しないとセミナー情報とかが分からないところも多いので、
10月中にはプレエントリーしておいた方がベターです。

ポスドクで門前払い(D銀行)とかを除けば、
ESは今までに落ちたのはBCGくらいで善戦中です。
(コンサルのテストには蹴散らされましたが。)

BCGは「個性的な会社」という印象で
ESの項目も独特の質問が並んでいたので、
自由に書いていいんだ!、
とうっかりノリを外してしまって
後から考えるといけてない文章を提出してしまったせいだと思う。

やっぱり、
手紙(ES)は一晩寝かしてから出せ
という感じで頭を冷やして慎重に推敲しなくてはね。

そんな感じで、今日は、
ポスドクとしてESを書くときに気をつけていること
をまとめてみたいと思います。

***
ESが通るなら、向こうも少しでも興味はあるということだし、
面接などでは地力の勝負になりますから、
年齢のハンディとか少なくなると思います。


まず、
・敢えてポスドクから就職すること
について、ESできちんと触れておく必要があります。

博士としての専門分野を転向までして就職するわけですから、
ネガティブな面があるのも否定できないし、
そんなことは向こうも承知しています。

僕は最初にさらりと
「私はこれまで○□の研究をしてきましたが、そこで培った数学的素養と論理・分析力を生かして、◎☆の仕事に関わっていきたいと考えています。」
くらいに書くようにしています。

その後に
・具体的なスキルと成果を交えて、希望職種にこじつけます。

別に、
研究分野の将来を考え、もっと目に見える成果の得られる…
とかコメントしてもいいとは思うのですが、
確かに色々と実情を説明したくなる気持ちも分かりますが、
そんなことは聞かれてないし、文字数も限られているし、
基本的にESは将来の仕事のために書くわけですから
実績以外の過去のことで特にネガティブなことを説明しても
採用担当者に訴える内容にはならないと思います。

面接でなく、
懇談会などの時に博士出身の社員の方に出会った時などには、
「現在の研究分野の進展を見ていると、別の分野で貢献していくほうが長い目で見て満足ができそうな気もして、就職を考えるようになりました。」
のように、僕もかなり正直に話すことがあります。すると
「私も研究をしていたので、気持ちはよく分かります。」
などと、共感を持ってくれて会話も打ち解けることもあります。
親切にも、
「なぜ、博士からその方面を目指すのか志望動機をしっかり詰めた方がいいよ。」
とアドバイスまでくれました。

本音を隠して働くような環境に身を置きたくはないですし、
こちらが疑問に思ったことも素直に聞くようにしていきたいです。
そういう態度のほうが、人は心を開いてくれるものですよね。

ただ、スペースや時間が限られているESや面接では、
そういうことは必ずしも問われていないということです。


次に、
・敢えてポスドクを採用するメリットは何か
を相手に説明し、納得させる必要もあります。

あんまり深刻に悩まないようにしてください。
頭だけで考えると、こういう普段考えないようなことには
なかなか名案も浮かばないものだと思います。

僕も徐々に気づいたのですが、
年の功だけ、専門を究めた分だけ
ちゃんと強みもあるのです。

そう書いてもいいのですが、もう少し具体的に
・専門分野を深く理解したことで、形式や権威ではなくて、そのものの本当の価値をきちんと見抜く視点を持てるようになりました。
・理論構築から、プログラムによる解析まで、一貫した分析を遂行できます。
・専門知識を武器に、産業などにも深い本質的な理解ができます。
とか、僕はアピールしたいと思っている。
学生よりも、幅広い深い知識のある人材を雇えるのだから
ポスドクもなかなかお買い得だな、ってなったらいいな。

実際、説明会で話した博士出身で外資銀のマーケットの人は
「薬学系の研究をしていたから、製薬会社の担当をしていて、新製品の評価とかで専門が生かせている。企業にいる知人を通して情報を得たりね。」
とのことでした。生かし方はその人次第。

自分が学部生だった頃のことを思い出してみてください。
やっぱり、究めた分野を持つことは博士の強みで、
修士や、ましてや学部生には難しいことなのではないだろうか。
地道に積み重ねてきたものって、
そう簡単には他の人には真似できないものだ。
こうやって文章にすると大げさな気もするけど、
嘘ではないし、相手が思わず納得してしまうように書き上げるのだって
ちゃんとしたスキルなのだ(研究費の申請等で鍛えたよね!)。

また、僕はMathematicaとLatexとかすかにC++
くらいのPCスキルしかないけど、
応募書類のエクセル上級にちゃっかりチェックを入れてる。
マクロを使いこなせるのが上級の定義らしい。
エクセルのマクロは実はよく知らなかったけど、
プログラムの素養が多少あるのでマクロに使うVisual basicとかも
ちょっと用語を置き換えるだけでできるようになりそう。
基礎があればいろいろと応用が利くものなのだ。
博士がんばれ!

自分でできるようになったことは
当たり前に感じてしまうものだけど、
それは他の人にとっては全然当たり前のことではない。
自分が苦労して磨いてきた技術を広い視点で見直してみれば、
あなたのアピールポイントも絶対見つかる。


・意欲の宣言
つまり、その仕事に関心・熱意があることを
きちんと書かないと人の心は動かせない。

あと、博士だと、
「専門にこだわりすぎるのではないか」、と疑われるので、
専門外のことも意欲的に、かつ謙虚に学んでいきたい
ということも書いておいたほうがいいのではないだろうか。


社員さんなどと話していると
その業界を最初から志望していた、という人が多いとも限らず、
色々調べるうちに関心を持って業界の知識もなかったけど
面白そうだからその業界に入った、という人がたくさんいます。

こういう試行錯誤の中で、
自分に何が向いているのか、考えていきたいですね。

***
だいたい、そんな感じでしょうか。
もうしばらくしたら、僕のESの一部も載せたいと思ってます。


いや~、
しかし夏のインターンで出したESを振り返って読むと、
いまいちピントがずれていて赤面ものだったりします。
それでも、意欲で押し切って通過していたり…

短期間でも、就活を通して
自分自身が成長していくものですね。