ポスドクのインターン【初参加!】 | 海外ポスドクの就職活動日記

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高学歴・高年齢・海外… 
2009年、
3Kのハンディと不況にアグレッシブにチャレンジする
海外PDの新卒(?)就活記録

さて、
今日はIT企業のインターンの参加報告です。

まず、結論を先に書きます。
意外や、楽しかった!

参加するまでは、様々な心配があって結構憂鬱だったけどガーン
だって、僕、約30歳ですよ!
大学生に混ざってインターンなんて…。


今日は宿題のレポート形式でまとめてみようと思います。

*******

【テーマ】 ポスドクがインターン???

【目的・動機】
社会勉強です。(なぜインターンに行くの?参照)
ちなみに、僕の周りでは前例を聞いたことがありません。


【問題点】
1.参加資格 (そもそも書かれていない
2.年齢 (主な参加者は大学3年生で20歳前後、こちらは約30歳!)
3.学歴 (別にインターンに役に立たないけど「博士」)


問題1については、
企業が抽選(選考?)したのだから、通ったらこっちのもの。
あたって砕けろ。

問題2、これが最大の懸案
募集要項は“大学3年または修士1年”だから、
なんでおっさんがいるの的視線がないこともないが
別に悪いことをしているのではないので気にしない
その昔、バイトで塾の講師をしていたけど、
その時の生徒よりも年下の学生とグループワークをするのとかって
考えるだけでもやばい;

問題3については、役に立たないけど、
PCスキルとかで頼られるので、なんとか頑張るしかない。
「博士だけど来ました」とか切羽詰まった感じで言ったら
ドン引きされると思うので、
あくまでさりげなく、気楽に構えましょう。

(注意点)
以上のような問題点に対して、僕は以下のことに気を付けました。
威張らない (タメ口も気にしない。あくまで、同期として振る舞う。)
卑屈にならない (また無理しない。年相応に冷静に対応する。)
説き伏せない (一般に、人間は理屈だけでは説得できない。)
仕切らない(けどフォローで助ける。この辺は経験差が生かせる。)
チームメンバーを褒める (褒めることで、方向性をさりげなく示す。)
たぶん、まだまだあるけど、大体こんな感じかな。
普通に仲間の一人として溶け込めたら、あとは大丈夫。



【実験内容】
1.企業についてのセミナー
2.グループワーク
3.懇親会


【結果】
1.レクチャーは聞いていればいいから楽。
でも、講師にクイズに指名された;
無難に答える。

2.新規事業についてのグループワーク。
先手を打って、
「博士です、よろしくっ!」
と自己紹介。
グループワークにみんなも緊張気味なので、
さりげなく話題を振って世間話。
僕のグループは慶応2+東工大2+僕の5人だった。

しかし、結構みんな参加企業のこととか知らないで、
とりあえずインターンに来てたりするんだね。ちょっと安心。
(手当て目当ての人なんていたりして。)

各グループに社員のアドバイザーが付いたけど僕より年下。。
遠慮なく指導お願いします!、と言ったものの
あっちは言葉遣いとか結構気を使ってたみたいです。親切だった。

グループワークでは
終電までアイデアを練ったり作業をしたりして、
朝もスケジュールより早く集まって頑張りました。

盛りあがりましたね。
他のチームは朝6時集合とか、若い力全開のところもあった様子。

その後、成果の発表会があり、
僕らは惜しくも最優秀賞には選ばれませんでしたが、
アドバイザーさんも褒めてくれたし、
何より二日間チームで力を合わせて
なかなか満足のいく内容と発表をできたので
充実感を持って終えることができました。

3.早々に逃走。(やっぱ大学生に混ざるのちょっと微妙…)
ありがと~ございました==з


【考察・感想】

僕らのチームのアドバイザーは、何度も、
資料を探すこと、データに基づいた議論をすること
を助言してくれました。

僕はESとかを書くようになって、何かを説明するときに、
例えば経済成長率とか原料の輸出入の割合だとか
そういうデータをきちんと調べる習慣がついてきました。
そしてニュースや情報誌の読み方も変わってきたのを感じます。
就活を通して自分がちょっとずつ成長している実感…、
励みになります。

数学や物理などに比べると
経済や社会の動きは曖昧で直観的なものに見えるけど、
当たり前かもしれませんが、
そこから将来の戦略を練っていくためには
やっぱりデータに基づく説得力のある論理構成が要求されます。
研究で積み重ねてきた論理的な訓練というのは
そういうところできちんと生かすことができるのです。


個人的には、
あまり痛い失敗とかすることもなく、また
グループのテーマとか僕の案で決まったりと案外役に立てたので
年齢の分だけ経験は積んでいるものだと
ちょっと自信にもなったのでした。


各チームの発表時間になっても
発表者すら決まっていないドタバタながら
うまくいったのが不思議なくらいです。
インターンは就活に必須ではありませんから、
そこに来る参加者は意欲的で優秀な人が多かった印象です。


他チームの大学生らしいイベント的で
観衆を引き付けるプレゼンとかなかなか刺激的でした。
研究の世界にいるとなかなか見れないものだと思います。
社会には色々な能力や個性を持った人がいて、
様々なところで活躍しています。
そういう人たちに出会えるのも醍醐味です。
そして、単純な勝ち負けではなくて、
自分には自分が磨いてきた力があるはずで
それをきちんと発揮していけたらいいと思います。


研究をしていると
打ち合わせや議論の機会は多いかと思いますが、
そういうところで
チームワークとか、議論の進め方とか
意識しなくても、ちゃんと学んでいるものです。

落ち着いて取り組めば、
博士の力もじわっと出てくるものですよ。

ポスドクでもインターンができる!
身をもって確かめてきました。

***

こうして、僕の最初のインターンは無事に終了しました。

ほっかお