◎「ひばり(雲雀)」

「ひみはり(日見張り)」。高空で囀り飛び、日を守り見張っているようであるから。小鳥の一種の名。

「ひばり(比婆理)は 天(あめ)に翔(かけ)る 高(たか)行(い)くや 速総別(はやぶさわけ) 鷦鷯(さざき)取(と)らさね」(『古事記』歌謡69:「鷦鷯(さざき:ミソサザイ)」は仁徳天皇ですが、この歌は速総別(はやぶさわけ)に対し、あなたが天皇だ、と言っているということでしょう)。

「うらうらに照れる春日(はるひ)にひばり(比婆理)上がり情(こころ)悲しも独(ひとり)し思(おも)へば」(万4292)。

「雲雀 ………比波里」(『和名類聚鈔』)。

 

◎「ひは(繊弱)」

「ひはひ(ひ這ひ)」。語尾の「ひ」は無音化した。「ひ」は小ささや弱さを表現する→「ひ(小・弱)」の項。「はひ(這ひ)」は情況が動態的な存在感をもって現れること→「はひ(這ひ)」の項。つまり、「ひはひ(ひ這ひ)→ひは」は、小ささや弱さが動態的な存在感をもって現れること。「ひはぼそ(繊弱細)」、「ひはやか」、「ひはづ」といった言い方をする。「ひはづ」は「ひはうつ(繊弱空)」。「ひは」であり空虚な印象であること。

「…ひはぼそ(比波煩曾) 撓(たわ)や腕(がひな)を 枕(まくら)かむとは…」(『古事記』歌謡28)。

「いとささやかなる人の、常の御悩みに痩せ衰へ、ひはづにて…」(『源氏物語』:弱弱しい印象だった)。

「春宮もいみじうをかしう、ひはやかにうつくしげにおはします」(『栄花物語』)。