◎「たうげ(峠)」

「たむけ(手向け)」の変化。「たむけ(手向け)」はその項参照。境を越える印象のある山の尾根部の頂き。漢字表記は「當(当)下」「到下」といった書き方もする。「峠」は日本で作られた漢字。

 

◎「だうけ(道化)」

「ダうけ(唾受け)」。「唾(ダ):つば」を受ける者、の意。軽蔑や嫌悪の唾(つば)を吐きかけられるわけではない。人が吹き出し、笑い、それにより唾がかかる。それを甘んじて受ける者、の意。人に可笑しみを与え笑わせること、それをする人。道(みち:人のあり方)の感化という意味の「道化」という中国語はありますが、日本での「道化」のような意味の中国語「道化」はない。つまり「道化」は当て字(「道外」などとも書く)。

「道化 うつけを㐧一とし、うそがましき事のみいひ、なりふりまておかしげに見へ…」(「人倫訓蒙髄彙(ジンリンキンモウズイ)」)。