◎「そべり」(動詞)

「ソウみへり(総身減り)」。身体全体が減るということですが、存在感が減る→寝る・横になる、ということ。意味を明瞭にし「ね(寝)」をつけ「ねそべり」という言い方をすることが非常に多い。ただし眠るわけではない。ただ身体を横たえる。

「女『もう、おそべりなさいませ』 十吉『ホンニ、わしは次の間へ寝やせう』」(『東海道中膝栗毛』) 。

 

◎「そほ(赭)」

「そひほ(添へ秀)」。「ひ」の脱落。同生する秀(ひい)で、という表現ですが、印象の秀でが加わるものである。これを身体の顔その他に塗ったかは不明ですが(遠い遠い古代には多分塗ったでしょう)、「化粧品」に意味は似ている。これは土ですが、赤系の塗料として利用される。これを塗った舟を「そほぶね(赭舟)」と言う。

「真金(まかね)吹(ふ)く丹生(にふ)の真赭(まそほ:麻曽保)の色に出て言はなくのみぞ我が恋ふらくは」(万3560)。

「SOHO ソホ 赤 Red(used only in comp.(複合語としてのみ用いられる))」(『改正増補 和英英和語林集成』)。