◎「しまき(風巻き)」(動詞)

「しまき(風巻)」の動詞化。「し(風)」は風(かぜ)の古語。名詞「しまき(風巻)」は風が巻く状態になることであり、竜巻状の、暴風・強風。動詞「しまき(風巻き)」はそれが起こること。海でしまけば飛沫も飛び、雪や霰(あられ)がしまく、という表現もある。

「瀬戸わたる棚なし小舟こころせよ霰乱るるしまきよこぎる」(『三家集』)。

「伊吹の嶽に雪しまくめり」(『山家集』)。

 

◎「しまき(繞き)」(動詞)

「しめまき(占め巻き)」。ある対象や域すべてを独占するかのようにその周囲全体を廻(めぐ)る状態になること。

「鯉は……竹夫嶋をしまきて居ぬ」(『今昔物語』)。

「蛇が竹にしまきつく」。