「いきひまき(息火撒き)」。息なる火を撒(ま)くような状態になること。火を吐くような言動になること。社会的に勢威があることなども言い、激昂し興奮した状態にあることなども言います。「故院の御時に、大后(おほきさき)の、坊の初めの女御にて、いきまき給ひしかど…」(『源氏物語』:これは社会的な勢威があることを言っています。「しかど」は、~であったが、のような意→「しか(助動)」の項)。「上人なほいきまきて、何といふぞ、非修非学の男と、あららかにいひて…」(『徒然草』:これは興奮しています)。
「息巻き」という表記は当て字による慣用。