「あだいねあひ(徒い寝合ひ)」。「あだ(徒)」は何も期待できず、すべての期待が徒労であること。何も実を結ばないこと。「い」は持続感を表現し、何かが持続し常にそうあることを表現します。「あだいねあひ(徒い寝合ひ)→あづなひ」は、徒(あだ)に寝合う常態にあること。何も生み出さない徒労に寝ること。これは『日本書紀』の神功皇后・摂政元年にある語なのですが、たぶん、古代における、男同士の性的関係を表現したものと思われます。「善友(うるはしきとも)」たる「二つの社(やしろ)の祝者(はふり)」を「合(あは)せ葬(をさ)め」「あづなひ」の罪(つみ)が起こり凶事があったといいます。ただし、関係それ自体が罪なのではなく、「二つの社(やしろ)の祝者(はふり)」を「合(あは)せ葬(をさ)め」たことが罪らしいです。