「あはしつへ(合はしつ経)」の音変化。「つ」は(動態の)同動を表現する助動詞。「あはせ」ではなく「あはし」で「あひ(合ひ)」の他動を表現しているということです。一体化させつつ経過すること。全感(それゆえの一体感)を表現する「あ」による「あし(合し)」(一体化させること)という動詞による「あしつへ(合しつ経)」の可能性もありますが、そのような動詞は資料にはありません。「あぜ(交ぜ)」という動詞も単独で明瞭に用いられている例はないようなのですが、江戸時代には「あぜかえし」(全体を混ぜ一体化させること)という表現があります。「(田の)あぜ(畔)」、「あぜくら(校倉)」。田の畔(あぜ、つまり畦路(あぜみち))は、その一体的な完成感は両側から泥を練り上げ両側の面がそこで一体化したような印象になることによります(つまり、路が交差しているから「あぜ(交ぜ)」なのではない)。「あぜくら(校倉)」は(木材が)交差し一体化した作りになっていることによります。