「あさはか(浅努果)」。「はか(努果)」は努力の成果を表現します(→※『音語源』「はか(努果)」の項)。その努力は知的努力も含み、それが知的努力である場合、努力と努力の成果に質的差異はなくなります(つまり、たとえば稲刈りなら、その努力は稲を刈ることですが、その成果は刈られた稲。知的努力における「はか」にはそういう違いはないということ)。すなわち、「あさはか(浅努果)」は浅い知的努力。その思慮が浅いことや考えがないこと。ただし、古くは「はか」が努力の中でも計測努力を意味することがありました。すなわち「あさはかなる水」は浅い水。「あさはかなる廂(ひさし)」はあまり長さのない廂(ひさし)。

 

※『音語源』(購読自由)のあるサイト http://kaitahito.world.coocan.jp/