「あさにくれに(朝に暮れに)」。R音は退化し「くれ」が「け」になっています。朝も暮れも一日中ずっと、の意。「いつも」のような意の古語表現です。「あさにけに常に見れどもめづらしあが君」。「めづらし」という言葉は、後には、経験することが稀であることを意味することが一般的になっていきますが、元来は、体の内側から芽生え花開くように何かが萌(も)え出(い)でるような動態になり感嘆すること、心情が湧き上がり感嘆する状態になっていること、を表現します。

似たような表現に「ひにけに(日に異に)」がありますが、これは意味が異なります。