「ひイチリン(火一輪)」。これが「ひちりん」となり、江戸(東京)の下町なまりで「しちりん」になりました。火を一輪の花にたとえたわけです。そこに一輪の花があるような火。一輪の花のような炎:Flame like one flower 。美しい表現です。江戸の風流人の命名でしょう。持ち運び可能な小さな焜炉(コンロ)の名。「ひちりん」とも言います。これは江戸風の名であり、京阪では「かんてき」と言います。「かんてき」は「カンテキ(寛敵)」でしょう。「寛(カン)」な「敵(テキ)」、ではなく、寛(カン:(くつろ)いだ緊張のない状態)」は敵油断するな、ということであり、防火の心掛けが表現された命名。

※アメリカのアリアナ・グランデさんが「七輪」(これは「七つの輪」という意味)のタトゥーを入れたという話題があったので取り上げてみました。