「あけ(開け・空け)」(動詞)   開放感を表現する「あ」による動詞。その他動表現。開放感や空白感のある状態にすること。「窓をあけ」「お前は別の部屋へいって部屋をあけておきなさい」。ここで活用語尾がE音になっているのはE音には外渉感・外渉性があるからです。外渉感・外渉性とは、言語主体の客観的な環境世界(ここに他の人(これも言語主体)もいます)への働きかけ感とそれとの交渉感です。また、動態主体が客観的な対象である場合、この語尾E音の表現が自動表現になることもあります。「あけ(明け)」がそれです。

 

「あけ(明け)」(動詞)   これも開放感の「あ」です。語尾はE音ですが、E音の外渉性が客観的な動態、客観的な自動性を表現することがあります(動態の主体が客観的な対象である場合外渉感のあるその動態はその主体の自動だということです)。たとえば、「剥ぎ」(他動)「剥げ」(自動)。この「あけ(明け)」のように、「あ」の開放感が客観的に自動的に生じることはあまりありません。もっとも一般的なのは世界が見え始め(明るくなり)開放感を感じる状態になること。すなわち→「夜が明け」。非開放的な状態が終了することを表現する場合もあります→「喪が明け」。「休み明け」、は開放感が情況の全的変動を表現する状態になっています。