これは枕詞です。枕詞とは何かの語を形容し導き出す慣用的表現。「あからひく」は「あかりはひく(明かりは引く)」。(それが映えることにより)周囲の明るさや照明が引く(暗くなる)ということ。「あさ(朝)」(照明(火の輝度)は消えて行く)、「ひ(日)」(現れるにつれ明かりは消えて行く)、「はだ(肌)」(周囲の明かりは引き(引いたようになり)それだけが映える)、「こ(原文(万1999)で「子」と書かれますが年頃の女性)」(その美しさで輝くように映える(周囲の光が引く))などに掛かります。「あからひく肌にも触れず寝たれども……」(万2399)。