「あがねはひ(税値這ひ)」。「あが(税)」は、義務たる負担・税・租(古代の租・庸・調の租)という意味の「あが(税)」という言葉があったと思われる、ということです→以前(数件前)の投稿「あがた(県)」や『音語源』※の「あがた(県)」の項。
「ね(値・価値)」という言葉は、本質は「ね(音)」なのですが、それが響き、相互的影響・相関的影響、人間的・社会的響き・影響、対象(商品)相互に現れる相互的相関的影響・交換比率、となり、それが「ね(値)」です(これは、「ね(値・価値)」とは対象の相互的な影響関係の問題であって、対象それ自体の絶対的値・価値はないという問題にもなるのですが、それは値・価値の問題であって、ここでの問題ではありません)。
「はひ(這ひ)」という動詞はH音の感覚感とA音の全体感により情況感覚感、情況努力感というか、情況が努力しているというような意味を表現します。情況感が動態感をもって作用するのです。「けはひ(気配):「け(気)」が「はふ(這ふ)」」の「はひ(這ひ)」です。
「あがねはひ(税値這ひ)」は、「あが(税)」(義務たる負担)の値(あたひ)の情況になる、それと等価感がある情況になる、ということです。たとえばAという内容(種類)の負い目(債務)があった場合、それがBによって負い目ではなくなります。たとえば、何か宗教的な穢れを生じる事情があった場合、何か神が喜び受け入れてくれそうなものを供物として捧げそれによって負い目をなくそうとします。あるいは、子供が誰かの物を壊して台なしにしてしまった場合、親がその所有者にそれと等価と思われる金を払いその債務をなくします。それが「あがなひ(贖ひ)」です。その場合、表現の原意としては「金銭で命をあがなふ」という場合の「を」は状態を表現し、目的を表現するわけではありません→『音語源』※「を(助)」の項。
※『音語源』はgogen3000の著作物です。語源辞典のような体裁です。
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にあります。購読無料。いつでも誰でも自由です。関心のおありになる方はどうぞ。語を構成する要素になる語の語源をすべて書いていくと非常に長くなり繰り返しも増えますのでこのような書き方になります。