「あつくは(熱くは)」の音変化。「つ」は消音化しました。熱くはないかと思う色、の意。触れれば熱いかのような色、熱を感じさせる色。色の一種の名。

この言葉の語源は「あけ(開け・明け)」や「あかるい(明るい)」に関係づけられていわれることが一般ですが、赤(たとえば血の色)は明るいでしょうか。

「赤の他人」の「あか」は「「ア」から(「唖」から)」の「ら」の脱落。「ア()」は「アゼン(唖然)」の「唖()」。驚きあきれて言葉も出ないような状態になること。これが、まったく、さらには、まったく何もない、という意味になり、「真っ赤な嘘(まあかな嘘)」や「赤裸(あかはだか)(これや「セキララ(赤裸々)」には中国語の「赤身(セキシン)」の影響もあります)という表現も生まれました。「赤恥(あかはぢ)」は驚きあきれて言葉もでないようなひどい恥。

「赤ん坊」「赤ちゃん」という言葉には中国語の「赤子(セキシ:訓で読めば、あかご)」の影響があります(血色の良さも感じさせますし)。古い日本語では生まれたばかりの子は「みどりご(緑児・嬰児)(古くは「みどりこ」と清音)です。

仏教で水を「あか(閼伽)」と言いますが、これは、英語の「aqua」にもなっている、サンスクリット語(古いインド方面の語)