全国通訳案内士中国語に合格して、一応振り返りをしておこうと思いました。
試験を受けた直後は、審査官の反応から落ちたと思い、あまり振り返っていませんでした。
よくなかったと思ったのなら、なおさらのこと振り返るべきだったはず。
ま、期せずして合格できたので今振り返ります。
【面接官】
中国人: 恰幅の良い穏やかそうな女性。
日本人: 笑顔全くなし。痩せ型小柄の女性。
【ブレゼン】
①桃の節句
②伊豆諸島
③猛暑日
正直、どのお題もしっかり準備したことはなかったため、まだ少しは情報量のあるであろう「桃の節句」を選択。
まず、定石通り定義から初め、次のようなことを述べたと記憶しています。
桃の節句とは3月3日で、女の子のお祝いの日であり、家に人形を飾る。この人形は古代の天皇と妃、その他貴族をあらわしている。ひな祭りには女の子は着物をきて、特別な飴を食べる。家族は女の子の無病息災を願う。
これ以降はあまり記憶にないのですが、これでは短すぎるので、おそらく5月5日には男の子を祝う日があるみたいなことでお茶を濁した感じだったと思います。
最後に、核家族化が進みこの行事もだんだん見られなくなってしまったが、日本文化自体は継承していって欲しいみたいな、どうでもいいことを言いました。
例えば、この文化を味わうために、どこそこに行ったらいいとか、何かを食べてみましょうのような締めも一切なく終わってしまいあとから気づき愕然とした記憶があります。
【通訳】
「精進料理」がお題。
精進料理は、仏教の戒律にもとづいて、肉、魚、一部の野菜を用いない料理です。曹洞宗の道元が始めて、弟子たちは精進料理を作ることが修行の一つとなっています。最近では世界的に人気になり特にビーガンにも人気です。
大体は訳せたと思いますが、「曹洞宗」を「禅宗」と訳してしまっていました。また、「一部の野菜を用いない」というところも抜けていたと思います。
シチュエーション質疑では、「ビーガンの方が前もって言っていなかったので、食べるものありますか?」という問題。
次のような答えをしたと思います。
大丈夫です。レストランに行って、食べられるメニューを作ってもらいます。肉以外に食べれないものはありますか?わかりました。それで掛け合ってみますね。
話はスムーズに行っていたと思いますが、ネイティブの面接官が質問することがなくなったときに、日本人の方が促すように何か言いました。まだ質問を続けろということだったと思います。
それで、「レストランは本当にそんなメニューを作ってもらえますかね?」と聞いてきたので、「大丈夫です。このレストランはよく使っており、以前にもそのような方がいらっしゃったので作ってもらいました」と答えました。ちょっと、創作しすぎかなとヒヤッとしましたが、「メニューを作ってもらえますかね?」と聞かれてもわかるわけないので、沈黙するよりいいと適当に答えました。
【反省・感想】
はっきりいって最低のガイディングでした。プレゼンではただ説明しただけで、気の利いたこと一つ言えず締めもなかった。質疑でも強引に創作で押し切ってしまった。おそらくこのように感じたのは、地域通訳案内士の講座を受講し、プロの通訳士がどんなものかを曲がりなりにも理解したからだと思います。それでもなんとか合格できたのは、最後まであきらめず笑顔を絶やさず対応したからだと感じています。
忙しすぎてブログには書いていませんでしたが、直前にオンラインレッスンをお願いしました。ただ、講師選びに苦労しました。中国語の講師はとにかく喋りまくる人が多い。これでは練習になりません。それでもういいやと諦めかけたころなんとかこちらの要求通りにレッスンしてくれる先生を見つけることができ、その方と計9回レッスンを行いました。
基本、こちらが定番のお題を訳したものを、先生が添削してくれるという感じでした。とにかく話し言葉で、平易ですぐに口をついて出てくるような言い回しを意識しました。ここ2、3年は全く中国語を使わなくなっていた私にとっては、とにかくネイティブと話して感覚を戻すことも大事だったと思います。
さて、今回は自分としては失格の内容でしたが、試験には通ることができました。なので、この試験で求められているレベルは決して高くないと思います。定石通りやれば必ず通ると感じました。
ざっくりしていて、あまり役に立たないかもしれませんが、備忘録として記しておきます。