特定外来種規制の隠れた意図。
博士、先日、TVで
『池の水を全部抜く』っていう番組をみたんですよ。
でも、あれってちょっと残酷じゃないですか?
ほう。何だろう君は、面白いところに目をつけるな。
日本では、2005年に、
『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律』
というのが施行されてな。
それ以来、特定外来種というのもは、皆
駆除すると決まったのだよ。
ああ、それは僕も知っています。
でも、あれもちょっと変じゃないですか?
なにが、変なんじゃ?
例えば、カミツキガメとかは、噛まれると危険だし、
アライグマなんかは、農作物に被害が出たり、
疫病を媒介したりと、なんとなく理由がわかるのですが、
ブルーギルや、カダヤシなんかは、
人間に直接害があるわけではないのに、規制の対象に
なってますよね?
あれってなんか納得いかなくないですか?
ああ、それはね。
ブルーギルや、カダヤシは、
「生物多様性」に影響を与えると思われているからだよ。
「生物多様性」?
定義はいろいろあるが、
ざっくり言うと、いろんな生物がいるほうが好ましい
という考え方だよ。
ブルーギルやカダヤシは、生命力が強すぎて、
ある種の環境に放たれると、結局、その種ばかりが
繁殖する反面、その他の種の生存領域が
侵されてしまうため、規制されているのだよ。
うーん・・・。
でも、生物は、適者生存なのだから、
今現在、日本にいる在来種は、最適者として、
存在しているのですよね?
それが、ちょっとやそっと外来種が入ってきた
ぐらいで、どうにかなってしまうのでしょうか?
ああ、今の進化論的考え方によると
「適者生存」という側面は、それほど強調されていない
のだ。(もちろん、重要な法則だが)
むしろ、「機会」のほうが重要だとされている。
要するに、今支配的な種とは、
偶然、それより最適応な種が入ってこなかったから、
現在支配的だという意味で、「機会」主義的という
わけだ。上位互換的な種が存在するという意味で。
例えば、今日、ザリガニといえば、
「アメリカザリガニ」だが、
昔日本には、「ニホンザリガニ」というのがいた。
もはやほとんど見ることはない。
まあ、将来は、
「ウチダザリガニ」がその座をうばうかもしれないが・・・。
更に問題なのは、
近縁種が入ってくることで、日本固有の種が汚染されて、
交雑種になってしまうということだ。
こうなってしまえば、遺伝的純粋性は永遠に失われて
しまう。
へー、複雑なんですね。
かわいそうだからといって、生かしておくのは、
一概に正しいとは言えないのですね。
だが、まあ、人間という生き物は、
身勝手なものだね。
なぜなら、こうした外来種の殆どは人間が
意図的(あるいは意図せず)持ち込んだものなのだから。
それを問題視されても、生き物たちもきっと
戸惑っていることだろうな。
増えろと言ったり、無くなれと言ったり。
なんなんだ、どっちなんだと(笑)。
でも博士・・・。
日本では外来種の彼らも、元の生息地では、
在来種だし、
日本の在来種も、外国へいけば、外来種になる
わけですよね・・・?
じゃあ、他の国にもそういう規制はあるのですか?
・・・。
・・・・・・。
何だろう君、君はいいことに気がついたね。
だけど、
それは非常に答えにくい質問だ。
これを見てご覧。
これは、環境省のHPに載っている主要国の
外来生物対策に関する法律の一覧なんだが・・・。
その対策は、一様ではない。
ざっくり内容を説明すると、
厳しい順に、
オーストラリア、ヨーロッパ、アメリカ、中国
となっている・・・。
更に法律の内容を仔細に見ると、
ある事柄とふしぎにリンクしているのだ・・・。
その国の考え方を表すものとして。
例えば、オーストラリアやNZなどの
オセアニアでは、基本的に外来種は全部NGだ。
オーストラリアやNZは、日本人が気軽に
語学留学先などに、選ぶこともあるようだが、
私は基本的に反対だ・・・。
白豪主義という言葉があるほど、
非白人に対しては排他的だから。
それが外来生物対策にも現れている形だな。
(本来は、白人こそが外来種なのだがね(笑))
ヨーロッパも似たような規制をやってるが、
面白いのがドイツの規制だ。
・・・基本的に許可されない物はNGだが、
農林業や狩猟、漁業に有用な 動植物等は除外となっている。
つまり、役にたつ奴だけは、いれていいということ・・・。
なんとなく、「何か」に似ているという、
デジャブ感があって笑える。
アメリカはこれよりはゆるいが、
思想はこれに似ている。
最後に特出大書しておくことは、
中国にはこれらの規制がないということだ。
これが何を意味しているのか?
・・・要するに、普遍主義を表しているのだろう(笑)。
全世界はいずれ、全て中国と同化するのだから、
別け隔てを作るのは意味のないことだ(笑)。
というわけで(爆笑)。
特定外来種規制には、排外主義という毒が
密かに仕込まれているのである。
日本は、表面上は国際主義
(インターナショナリズム)を右も左もなく、
大推進する謎国家であるが、
環境関連の政策決定者の中には、
比較的頭の正常な人がいて、
正しい意味での、パトリオティズム
(地元主義)を主張して
くれているのである(笑)。
外来生物の無原則的移入は、
病気の拡散(コロナ禍の真因)、
遺伝的混血の氾濫による、
純血種の消滅(文化の消滅)など、
さまざまな弊害をもたらすというわけだ。
(文化的多様性などというのは、お題目で
あり実際には、無理である(笑))
「池の水を全部抜く」という番組が受けているのは、
僕ら日本人が、本当はいいたくても言えないこと、
あるいは、やりたくてもできないことを、
代弁しているからという側面もあるのかもしれない。
特定外来種規制の隠れた意図。
PS
おもしろい記事を見つけた。
在来種も、外国へいけば、「外来種」である。
日本人も、外国へいけば、「外人」である(笑)。
(当たり前であるが)
どっちがいいとか悪いとか、
そういう問題ではない。生存領域と文化とは
そうした固有性を免れえない問題なのではないだろうか?
