オンエア前に他局が結果速報 フジにスポーツ中継の資格なし
4月6日の「プロボクシング」(フジテレビ系)は、井上尚弥の最短世界王者奪取に沸いたが、録画中継だったので「井上は前回、生中継だったじゃないか」「しかも八重樫もやるダブルタイトル戦なのになぜだ!」とボクシングファンからはブーイングが出ていた。ボクシングで録画はたまにあるとはいえ、今回の中継は夜10時スタートで、井上の試合は11時台のオンエア! 観戦に行った人の話では、メーンイベントは9時ごろだから、2時間以上も時差があると、ネットで結果を調べずに待つのはつらい。 しかも今回はアクシデントが……。井上の試合のオンエア前に、NHKがスポーツニュースで井上王座奪取を報じてしまったのだ。「ボクシングが始まるまで野球の結果を見て時間つぶすか」と思ってた人は「井上勝利!」を目撃して唖然かドッチラケだったろう。■“暗黙のルール”も意味なし 本来、スポーツの放送に関しては、録画中継が終わるまで他局はスポーツニュースで報じてはいけない暗黙のルールがある(五輪を除いてニュース速報的にテロップでも知らせない)。しかし今回のように時間差が大きかったり、放送が遅い時間だと、他局にニュースされる事故が起きる。 第一、今はツイッターを見てたら試合会場にいる人が結果をツイートしていて知ってしまう。スポーツに限らず、大会場でライブをやった大物ミュージシャンはライブ中に「明日も同じ曲をやるのでツイートしないでね」と言ったらしい。ましてスポーツは生じゃなければネットに勝てない。相変わらずの野球の尻切れ放送と時間差ボクシングを放送してる限り、民放のスポーツはだ~れも見なくなるだろう。 ボクシング中継は視聴率7%台。ネットで結果を知って月曜に備え寝ちゃったサラリーマンも多かったはず。それでフジテレビが「井上は人気がない」と判断したら無責任だ。井上の独占放送を決めたなら、「逃走中」なんていういつでもできるバラエティーを後回しにして生放送でやってほしかった。
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