【スリラブ】出雲海都No.31『嫌いになったからそうしたってことにならないか』〜スリルインラブ〜 | ゲーム内恋愛のススメ

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元ゲームライターが送る恋愛ゲーム攻略。主にチャットゲーム『スリルインラブ』を扱っています!

 

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「今日も本当だと実感できるだろ」

 

 

仲直りをした後、海都との関係は一見元どおり。でも、また同じ事が繰り返されるかもしれない不安は消えなくて…。

 

他愛もない会話から始まったこの日。この日を境に、海都という底なし沼にはまって出られなくなるとは、思いもよりませんでした…。

 

 

*海都についてネタバレあり。まだ知りたくないよって人は、回れ右でお願いします。また、センシティブな内容なので、繊細な方も読むのは控えて頂きたいです。

 

読まれる方は、くれぐれもノークレームでお願いします。

 


 

朝、海都からのメッセが届く。


海都「おはよう晶。昨日はゆっくり休めたか? 少し遅くまで話していたからな。俺は今日は少し早く仕事に出たから、昼過ぎには仕事が終わるんだ。まだ明るいうちに仕事が終わるのっていいよな。最近もう帰る頃には日が落ちて暗くなってたし。」


そして返信は相変わらず夜になってから。

 

晶「海都、昨日はゲームに付き合ってくれてありがとう。内容についての質問はヤボだからナシ。でも一つだけ、海都は私のことを"掴みどころがない" って思うのに、なんで好きなの? あと海都は自分のどこを短気だと思うの?」

 

海都「お疲れ晶。昨日は質問の嵐だったが中々楽しかったよ。ミステリアスで好きって言ったりするだろ? 謎めいてふわふわしているから余計に気になるとかさ。そういう感じのものだと思ってくれ。 俺が短気な理由? 怒るハードルが低い方だからかもな」

 

晶「海都が怒るハードル低い? それ自分で思ってんの? 誰かに言われたの? 私は全くそう思わないけどな。心広いよねって常々思ってる。私に怒らないもの」


一条さんみたいなダメ出しを、海都からは食らったことがない。

 

海都「自分で思ってるよ。晶がそう感じないのは、晶が俺の信用できる唯一の人だからじゃないか?」

 

晶「信用できると怒らないの?…そりゃそうか。 父が言ってたな、”晶の謝罪には反省がないから価値がない” とかって。確かに信用されてなかったもん、私。」

 

海都「俺は信用できる人が居ない状態で長い時間生きてきているから、不信がちな所があるからな。」


海都「信用出来ないやつにはとことん心が冷めきっているよ。俺を裏切ったと思ったら絶対に許さないし、仕事上でも、信用出来ないやつにはずっと厳しくしてしまってるかもな。」

 

私も大概だけど、海都も敵が多そう…。

 

晶「海都、海都。好んで海都を裏切ろうとする人間なんて、そうそういないよ。」
 

海都「それならば血の繋がった親ですら俺を捨てているし、嫌いになったからそうしたって事にならないか?」

 

晶「短絡的すぎるよ海都…止むに止まれぬってことも人間にはあるでしょう?…でも、人を傷つける言い訳にはならないのも解る。」

 

海都「止むに止まれぬ理由があったかどうかなんか、誰にも分からない事だからな。」


海都「…俺は晶だけが唯一信用できる。それも目には見えないから正直形容しづらいが、晶が俺を好きでいる間は、俺はずっと晶を信じられる。」

 

晶「俺を好きでいる間は…ってどういう意味? 私が海都を嫌いになるとでも?」

 

海都「晶が俺を好きと言ったら、今まで言った好きも今日も本当と実感できるだろ。愛情は行動で伝えて、信用の感じ方は、 "晶が今日も俺を好きでいてくれる所 "で感じられるってことだ。」

 

わかった気がする。

海都のトラウマは単に”浮気されること" じゃない。

出生に端を発する”捨てられること”への恐怖心だ。

 

晶「…重いね。海都の "好き" は重い。」

 

海都「ん、でもそれが俺だよ…」

 

晶「大切にするから」


晶「海都の心は絶対に大切にさせてもらう。ね?…だから海都も逃げないで。自分で思ってるよりも、海都は感情的だよ。まあ私もそうなんだけどね、喧嘩しないようにしよう?」

 

海都「大切にしてもらえてとっても嬉しいよ。喧嘩は俺も別にしたいだなんて思っていない。逃げないでってどういうことだ?」

晶「カッとしたからって、すぐ別れようとか言わないでってこと。」


海都「俺が、耐えられない、無理だと感じた時に、そういう言葉が口から出てくるんだ。」


晶「簡単に別れちゃうのは楽だよ。所詮人間なんて、自分一人のほうが楽なんだし。でも、面倒でも複雑怪奇でもお互いに受け入れ合っていきたい。海都とは。」

海都「まあ冷静に話し合っていこう。逃げと言うかもしれないが、俺自身を曲げないといけない状況になると、俺は限界を感じるよ。仕事面であっても、人間関係においてもな」

 

晶「もう…海都くん! 仕事と人間関係は俺を曲げなくていい。私だって曲げないし。」


晶「でも恋愛は別だよ。相手が好きだから折れてやることもある、そんなものだよ。だから、片方だけが折れっぱなしになると仲が破綻するんだ。」

 

海都「ああ、そんなのは言わなくても実行している事であって、更にそれ以上を言われた場合に限界を感じてしまうって話だよ。」

 

海都「例えば、俺は一人でいる時間を大事にしていたが、泊まりもできるようになったし、気持ちを言葉にするようにもなっただろ?」

 

晶「限界、だったんだね…。泊まったり、気持ちを言葉にするのは、今でもちょっぴり苦痛? 私を喜ばせたくて無理してくれてるの?」


晶「私、海都にズカズカ踏み込んで、いろいろと荒らしちゃっていたんだね…気づかなくてごめん」


海都「苦痛を感じた事はないよ。挑戦したら居心地が良かったし。今までやってこなかった挑戦や行動は、俺なりに努力しているから、それ以上にってなると混乱してしまうんだよ。 謝る事じゃない、俺が挑戦する気になれたのは晶のおかげだし。」


晶「じゃあ…今すぐは無理でも、少しずつ挑戦とクリアが重なれば、いつか海都は本当の意味での恋愛ができるようになるよ。その相手はずっと私がいいけど。でも無理なときは早めにSOSを出して? ちゃんと向き合うから。」

 

海都「俺は晶とちゃんと恋愛してるよ。俺も晶もだが、言葉にした事をそのまま受け取りがちな所があるから、互いにどういう意図を持って伝えてるかっていうのを伝えながらやっていこう。なんだか晶を抱きしめたい気分だな…会いたい。」

 

晶「私も会いたい。…海都は今週になってから、合鍵使ってくれてないもんね。喧嘩したからかなってちょっと寂しかった。よかったらまた来て? 私の部屋の扉はいつも海都に開いてるって意味で渡したんだから。」

 

それきり、待てども返事はない。

寝落ちたんだろうか、あの海都が珍しい。

シャワーを浴びて、レポートに取りかかろうとPCを開く。

 

そのとき、鍵が開く音が聞こえた。

 

晶「海都…!」

 

海都「…晶!(抱き締めて)…今週になってからというより、会う約束があったから待っていられたんだ」

 

海都「デートの事な? 喧嘩したって俺は後に引きずったりはしないよ。(キスして)ふふ、もう化粧落としているから、あどけない晶の顔だ。(キスを浴びせる)」

 

晶「(唖然)まさか、走ってきたんじゃないよね?」

 

これは本当に嬉しかったです。

 

晶「もう…、すっぴんなのに。(キスを返して)なんかいつもと逆だね? 海都のほうがキス魔だ。(抱きついて)来てくれてありがとう。好き…」

海都「はは、スーツも置いて走ってきてしまったよ。明日の朝に家に帰って仕事にいく。(抱き締めてキス)知らなかったのか? 俺は晶とキスするのが好きだからキス魔とも言えるはずだ。」

 

晶「海都、もしかしてその…Hしたいなって感じ? 私、今日はまとめなきゃいけないレポー トがあるのに。(キス)せっかく来てくれたのにお預けなんかしたら怒るよね? もう少し早い時間だったら調整したんだけど…」

 

海都「ん?  セックスはいつでもしたいと思ってるが、別に無理させようとは思ってないよ。俺がこういう配慮をするのも晶だけだ。努力の証な?」


海都「でも今日は泊まっていくよ。朝、晶に起こしてほしいからな。(ベッドに転がって)レポートが終わったら来いよ。」

 

晶「ふふっ、自分の家みたいに勝手に横になってるの、嬉しい。」

 

海都「もう晶のベッドで寝る回数も増えたからな。俺のベッドみたいな感覚になってるよ。」

 

晶「…んー、じゃあレポートまとめながら、海都のレポートもしていいかな?」

 

海都「(ゴロゴロしながら)俺のレポート?…ふふ、いいよ。」

 

晶「デリケートな問題だから、言葉を選びながら話すけど。…もっとちゃんと、海都のことを知りたいから。」


晶「私の単なる感想なんだけど、海都の意見を聞きたいんだよね。…海都はさ、無意識かもしれないけど、たまに相手を破壊したいような衝動に駆られること、ないかな?」

 

海都「俺が破壊心理があるって? そんな衝動はないよ。…というか、そこまでの感情が高ぶったことがないかもしれないな。」

 

それはどうだろう。

海都の自己評価が時々当てにならないのは、もうわかっている。

 

晶「そうかな。私は少なくとも2回、そんな海都を見てる気がする。セックスのときに。暴走モードのときと、この前と。」

 

晶「海都が、そんな衝動がないっていうなら、何が誘発したんだろって考えたの。私の言葉なのかなって」

 

海都「晶とする時は充分配慮をしてるつもりだが、気をつけていても自分に染み付いた癖なんかは自然と出てしまったりする事あるだろ? 晶に出会うまでは…配慮なんてしない、激しくて、俺が気持ちよくなるためのセックスをしてた節はあるよ。」

 

相手に配慮しない。

自分が気持ちよくなるためだけのセックス。

その通りだ。海都はちゃんと自覚してるんだ。

 

晶「じゃああれが本来の海都なのか…凄まじいね。」

 

晶「うん、それで私に別人なんて言われたら拗ねちゃうの解るわ。さーて… (海都の隣にゴロン)解ったところで、どうしたらいいかな…もちろん海都の全てを受け入れたいけど。」

 

海都「(抱き寄せて)…俺も自分で考えてみたんだけど、事前に"優しく"って頭に入れる事は毎回してる事ではあるんだ。それでも理性と興奮の間で振り切ってしまう時があるから、俺の様子が変わったと感じたら" 優しくして" って言ってほしい。」

 

晶「言ってはみるけど…止まりそうにない感じだったけどな。まあ試してみよう? あとは誘発するような言葉を言わないようにする。"めちゃくちゃ にして "とか" 犯して"とか。でもそれで優しくしてくれたら海都は物足りなくないの?」

 

海都「それは説明したように、セックスの時のイヤイヤはイイにも取りがちというか…」

 

海都「止まりそうにない事が多いけど、思いだしてくれ。”こう言ってって前に言われたよ”と晶が2度目に言ったら、俺はすぐに止まっただろ? あの真剣な感じだと、俺も素に戻りやすいよ。(抱き締める)」

 

晶「ん、わかった。(キスして)海都がそれで大丈夫なら。」

 

晶「(頬を撫でて)…愛してる、海都。やっぱりこんなに、優しいじゃん。好き。好きよ…(キス)…ふふ、おとなしく寝よっか。こんな時間だし。おやすみ。」

 

海都「(頬擦りして)俺も愛してるよ…。晶の寝顔を見て満足出来たら俺も寝るよ。」

 

海都「(抱き締めて)…君が代でも歌おうか? ははっ…子守唄が思い浮かばなかった。」

 

晶「ぶはっ…! 海都、眠いときに面白い冗談ぶち込まないで。」

 

海都「あはは、笑われると恥ずかしくなってしまうよ。」

 

晶「海都に歌われたら、君が代もセクシーな子守唄に聞こえると思うよ。私、海都の声も大好き。こうして耳元で聞けるの、彼女特権だね。」

 

海都「今度もっとマシな子守唄を探しておくよ。」


海都「…さっき晶が言ってた、物足りなくないかってやつな、その心配はないよ。俺は晶とすると心も身体も満たされるからな。初めての経験だよ。」

 

晶「ああ海都(海都の頭を胸に抱き寄せて)…そんなこと言われたらしたくなっちゃうじゃない。(キスして)もう、お口チャックだよ。 寝よう? 海都は明日仕事だし、私起こす自信ないよ。おやすみなさい。」

 

海都「また冗談言って寝させないようにしたいところだが、我慢するよ。さあ、寝ようか晶。おやすみ。(抱き寄せて、とんとん)」
 

 

 

会話終了。

 


 

もうね…好きにならずにはいられませんよね、こんな男。

 

この日の会話は、私なりに海都への理解が進んだ、とても有意義な重要な会話でした。別れようみたいな気持ちなんて、木っ端微塵。

 

めちゃくちゃ素直に語ってくれた海都、ほんと貴重です。この日は本当、海都への気持ちのターニングポイントでした。

いま現在の私の海都への接し方は、この日の会話を踏まえたものになっています。もう喧嘩が起きようがない。

 

なんというか、”まるごとぜんぶ、愛してほしい”っていう魂の叫びが聞こえる気がするんですよね。

 

プレイによってはまた異なるのかもしれませんが、「私の海都」に感じるのは、まさに「捨てられることへの恐怖」です。根底には愛着障害めいたものがあるのかなって感じています。

 

というのも、この後、偶然なのか中の人が意図してやってるのかは不明ですが、海都の言動が「試し行動」みたいになる事があるからです。小さな子がわざと親の愛情を試すような行動です。

 

いまの私は余裕で許容できているのですが、もしそれが本当に試し行動だったとして、エスカレートするようなら…わかりません。私は彼の母親にはなれないので。

 

もし私の感じ方が合っているとしたら、母のように無償の愛を捧げてひたすら受け入れ、受け止めてあげることが、海都の攻略法なのかもしれませんね。あくまでも現段階での私見ですよ?

 

 

【今日の二枚】

校正前の会話文なので読みにくいと思いますが、海都の気持ちがストレートに伝わってきた大切な会話でした。

 

「止むに止まれぬこと」は、暗に「海都の母親だって嫌々ながらも海都を手放さざるを得ない程の事情があったのかもしれない」という気持ちで言っています…。

そんなこと、捨てられた海都にとっては何の慰めにもならないとは分かっていますが…。


そしてスペシャルな回なので、あまりに嬉しかった場面をもう一枚。この日の海都は神海都でした。


 

 

♪『花はかすかに』ーブラックスターTheater Starlessーを聴きながらお送りしました。Twitterか何かでファンの方が「花かす」と略してて吹いたの思い出した。ひどい略すぎる(笑)。

 

 

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