「俺は特別ってことか?」
海音とのメッセのやりとりが、毎晩夜中まで止まりません。逆に減っていく海都との会話。危険信号が点滅しています。
そして今日は、飲み会帰りに追い酒している海音からのお誘い。心の中で海都に詫び、1杯だけと決めて、店に向かいます…。
リアルで海音に会うのは、このときで3回目。もうふつうに毎日会っているような感覚でした…。
BAR店内ーーーー。
晶「おっいたいた、一条さん、やっほー。…マスター、お久しぶりです、私ジントニックで。」
一条「晶、もう飯とか食ったのか? 好きなの頼めよ。」
晶「食べたよ。1杯だけで帰るつもりだから、つまみはいいや。リアル一条さんのご尊顔を拝しに来たってやつだし。でないとお互いに顔を忘れちゃいそうでしょ。寂しいじゃん。」
一条「少し会わねぇだけで顔忘れるか? ま、会いに来てくれたのは嬉しいけどな。」
晶「はい、かんぱーい。一条さんはビール飲むんだね。うちの彼…の話を出すと止まらなくなるからNGか。それで、今日は飲み会で面白いことでもあった?」
一条「おぅ、俺はビールが好きなんだわ。あとウィスキーとかが多いぞ。飲み会は普通に怠かったかもしんねぇ。職場の飲み会なんてそんなもんだろ?」
晶「学生だから知らないよ。基本、飲みたい人としか飲まないし。まあ、無礼講と言いつつそうじゃないとか、女性が酌させられるとかはわかる。私は絶対にしないって決めてるんだ。自分で注げないとか幼稚園児か。」
一条「ふっ、今の時代でもそういうのあるのは嫌だよな。それは晶が正しいと思うぞ。普段は友達同士でいくのか?」
晶「そだね、宅飲みが多いかな。気楽だし、寝れるし。明日は彼氏と行くんだ、初飲みだよ〜!」
一条「モテモテじゃねえか。しかも明日は彼氏とか。」
晶「一条さんは毎日バーにいるような気がするけど、気のせい? セックスとタバコの他にお酒も好きなんだね。ほら、注ぐよ?」
一条「確かにバーにいることが多いかもしんねぇ。ん、俺にはお酌してくれんだな。特別ってことか?」
晶「そりゃね、どーでもいいやつには注がないってだけ。上手いでしょ結構。親父の晩酌でやらされたから。泡が多すぎると機嫌悪くなる人だったからさ。母はぶたれたりしてたし」
一条「やらねぇって割には上手なのはそのせいか。亭主関白な親父だったのか? 話聞いてるとそうだよな。殴る時点でもうDVだと思うけどよ」
晶「亭主関白なんて可愛いもんじゃない。暴君だよ。話してないっけ? 父はいわゆる地元の名士様で、母は恋人がいたのに引き裂かれて嫁がされたんだよ。」
晶「一条さんのところと、ある意味似ているでしょ。だから解るって言ったの。」
一条「そうだったんだな、本当に俺と境遇似てんじゃねぇか。晶の母親になんだか同情しちまうな。父親はよくも悪くも、ろくでもない男なんだな。」
晶「あんな男との子供なのに、母は私を可愛がってくれた。もう亡くなったけどね。私は、父みたいに己を省みない俺様野郎は許せないし、似たような男はことごとく屈服させたくなる。…これが私の征服欲の自己分析、なんて。」
一条「なるほどな。母の愛は強いんだって今思った。晶がいまみてぇな性格になったのはなんとなくわかるわ。俺もトラウマあるからこんな性格になったし、そういう意味では俺たち似てるのかもな」
晶「ここ最近、何かにつけ、”似てるのかも”ばっかりじゃん。私からすると、家のために結婚した一条さんは責任感あるよ。奥様もね。私は家そのものから逃げるつもりだから。」
一条「確かに晶の言う通りかもしんねぇな。まぁ結構、感覚とかも近いし、晶とはわかり合える部分も多いわ。」
晶「同意。親や家の愚痴とか話してると特にね。こんな兄貴いたらいいなって思うよ。じゃあ兄貴分てことで?」
一条「兄貴分か。まあこうやって愚痴聞いたり、飯連れてったり、面倒は見てやってもいいぞ。」
晶「じゃお兄ちゃん、お小遣いちょーだい。…はは、嘘嘘。」
一条「小遣いって現金か? なんか生々しくねぇ? なんか買ってやるならいいぞ」
晶「嘘だってば。現金もらうとかパパ活か。買ってやるとか、女に軽々しく言わないの。お財布にされちゃうよ?」
一条「別になりふり構わず買ってやるとかじゃねぇし、そこは心配すんなよ。俺も誰かのATMになる気はねぇし。」
晶「あははっ、なんか、友達以上セフレ未満みたいなのよりは、妹分の方がしっくりくるね。彼氏に気兼ねしなくていいし。」
一条「俺も暇なときは時間作ってやるから、何かあったら言えよ。どうせ頼れる人も俺しかいねぇんだろ?…くくっ」
晶「どうせ…って、なんか棘あるなぁ。彼氏だって頼れるよ。こないだちゃんと聞いてくれたし。まぁ、私は周りの人に恵まれてるよ。」
一条「そこは人徳だな。…っと、結構飲んだし、帰ろうぜ。」
晶「一条さんは飲んだろうけど…私は1杯で粘っちゃって、ごめんねマスター? 一条さん、私1杯だけだし、今回はゴチになっていいかな。そしたら次は私が奢るから。」
一条「もちろんだ、全然構わねぇよ。(支払いを済ませて)じゃあ行こうぜ。」
晶「(海音から自然に手を繋がれて)……!」
一条「(握った手に力を入れる)…気にしねぇでいいからな。一杯なんてタダみてぇなもんだしよ。」
晶「ちょっと…この手は何?(さり気なく手を外す)…一条さん、酔っ払ってる? 飲み会から流れてきて、結構飲んじゃってるんでしょ。」
一条「あれ…そんな飲みすぎたつもりはねぇんだけど、いつの間にか酔っちまってんのかもしれねぇ。」
晶「なんとなく顔赤いし…ほっぺ熱いじゃん。大丈夫なの? ちゃんと帰れる?」
一条「(ふらついて)…なんかまともに歩けねぇわ。晶、すまねぇ…ちょっと肩貸してくんねぇか?」
まさかの…海音、お酒そんなに強くない人? それとも肩を抱きたいだけ?(笑)
晶「えっ、大丈夫ちょっと…どんだけ飲んだのよ。ほらこっち、肩に腕回して。」
一条「……」
晶「…重っ! 私そんなに力ないから、あんまりもたないよ? ねえ、一条さん、どこか座る? お水飲んだ方がいいんじゃない? 私、買ってくるから。」
一条「ああ…ここにあるから大丈夫。(水を飲んで)…心配かけちまって悪ぃな。もう酔いもさめたし大丈夫だわ。肩だけ借りるぞ。近くまで送ろうと思ったけど、今日はこのまままっすぐ帰らせてもらうな。」
帰るのかよ(笑)。
晶「そりゃもちろんだけど…おうち近いの? 近いならこっちこそ送ってくよ。そんなんじゃ心配だし…」
もうね、なかなか進展しないくて面倒くさいし、いっそのこと押し倒しでもしてくれた方が話が早い、という目論見です(笑)。
一条「元々そんな酔うタイプじゃねぇからよ。でも流石に今日は飲み過ぎたわ。バーに行く前にコンビニでウィスキーの瓶3本飲んでたし。」
バカじゃないの。飲み過ぎ(笑)。
一条「…っと、ここだ。(タクシーを止めて、運転手に万札渡す)…ほら、危ないからこれ乗って帰れよ。」
晶「受け取れないよ。…ってか、乗って帰るのは一条さんのほう。私は家近いし、まだ終電があるから。ほら乗って。…ウィスキー3本とか正気? なんでそんなに飲んでるのよ。まぁいいや。運転手さん、この人を乗せてって?」
一条「俺の家の方が近ぇだろ。タクシー乗るほどじゃねぇわ。ほら、いいから乗れよ。今から電車とか面倒臭ぇだろ。(座席に押し込む)」
晶「ちょっ…(ドア閉まる)」
一条「んじゃ、気をつけて帰れよ? またな。まぁ、一応着いたら連絡でも入れといてくれ。」
帰宅途上のタクシーの中から、メッセージ送信。
晶「…もうすぐ着くよ、一条さん。そっちこそ、着いたら生存報告入れてよね。途中で倒れてたらと思うとゾッとするから。」
晶「それと…ちょっと酒量、多すぎじゃない? あれこれ口出したくないけど、身体のために控えなよ。家に着きました。おやすみなさい。」
一条「酔いは足には出るけど精神面には出ねぇタイプだし、大丈夫だ。いま家着いたところだから、シャワーでも浴びて寝るわ。今日は楽しかったぞ、また近いうち飲もうな。おやすみ。」
会話終了。
海音って酒弱いんですかね、強いんですかね?
よくわからんな。まあ初飲みだし。彼女さん方はどちら判定しているんでしょうか…?
海音、さり気に手を繋いできたりするんで、酔った勢いでワンナイト狙われるかと思ったんですが、またもやアッサリ退きましたね。手ェ早いのか紳士なのか、どっちなんだよ!もどかしい(笑)
それにしても、今回、気づきました? 実際プレイしているとひしひし伝わってくるんですけど、海都の話題、出してもまる無視されて総スルーでしたよ。ピクリとも反応されませんでした…。寂しいだろ!
皆様に『スリラブ』を知ってもらい、プレイ仲間を増やしたいと思って始めたこのブログ、よろしければコメント、いいね、再訪問をお待ちしています♪