先日、お客様がレースでご使用くださったヘルメットをお送りくださいました
レース中に大クラッシュしたヘルメット、です
お客様は怪我も無く無事
これが1番大事
バイザーは吹っ飛び、後頭部側面を打ってしまった模様。
当初はカーボンも割れてしまった、とご報告を受けていたので、弊社にて研究開発の為にお預かりさせていただくことに。
ヒットした箇所がこちら
ここを強打されたようです
表面のクリア塗装が邪魔をして解析が難しいので、ここを磨いて判断してみます
その下のカーボンは、繊維を固める樹脂類の割れは見られましたが、カーボン繊維の断線まではありませんでした。
強い、カーボン
ブラックアウトし、クラックが入ると白く線が入ったり、発泡目のズレを目視し易くしてるんですが、
これも以上無し
カーボンは、FRP繊維よりも軟性が高く、衝撃吸収性にも優れている特徴を実証してくれたと感じます。また、繊維自体が強いので、千切れにくい、という特徴も最大限に発揮してます。
これが、ABS強化プラスチックのヘルメットなどですと、パックリ割れたりもします
ですが、この割れるまでの衝撃を、帽体と発泡ライナーで吸収しているので、基本的には安全です
その衝撃吸収性の持続性の高さ、が、カーボンは高いと評価できます
でも、このレース以降はこのヘルメットも使えないですけどねぇ…。
外傷や内部損傷が仮に軽度であっても、一度は大きく凹んで元にリバウンドしてると思われますので、ヘルメットの性能そのものは確実に低下しております。
お客様は脳震盪も無く、お身体も無事。
ヘルメットがお役目を果たした良い結果だと満足しております。
ホント、無事が1番、です
安いから安全では無い、という考えは、弊社にはございません。
どんなお値段であろうと、ヘルメットは人の命を守る、繋ぎ止めるもの。
絶対の安全は速度域や障害物で異なりますが、少しでも、命を繋ぐ役目を果たせるヘルメットをリリースする。
これに、お値段はあまり関係無いと思ってます。
メーカーの姿勢、各メーカー様の熱い想いでしか無い、と僕は思ってます。
一生懸命、これからも、すべてのオートバイ乗りの方々の為に。
です
ではでは