横浜夢座の過去の公演を紹介するシリーズ、横浜夢座ヒストリー。 

 第6回は、「沢村春花一座奮闘記 星月夜・ハマ野乃春花」です。

 

昭和20年5月。戦時下の演劇統制を受けながらも、「国定忠治」の稽古をする沢村春花一座。

 

そして迎えた5月29日の横浜大空襲――

 

芝居小屋は焼け落ち、座員の3人までが命を落とす。 

 

焼け跡に集まった座員たちの前に、機銃掃射で重傷を負った少女が現れる。 「お芝居を観たい……生きたい、生きたい……」 上演をさせまいとする特高の刑事に春花は語りかける。

 

 「今だからこそ歌がいる、芝居がいる、美しいものがいるんじゃないですか?」 沢村春花一座、最後の芝居が始まる。

 

 「赤城の山も今宵かぎり……ああ、俺は明日からどっちへ行こう。 グラマンが東の空へ飛んでいかぁ。 俺には生涯、てめえらという、強えぇ味方があったのだ」 瓦礫だらけの舞台の上に「アベマリア」の曲が流れている。 

 

 

 

 

横浜夢座第5回公演 沢村春花一座奮闘記 星月夜・ハマ野乃春花

 

2005年6月2日~8日 ランドマークホール 

2005年6月19日 丸ビルホール 

 

脚本:篠原久美子 

 

演出:遠藤吉博 

 

出演: 五大路子・増沢望・松本梨香 児玉泰次・原康義・五味多恵子

      山田貫太郎・加瀬眞一・高橋和久・加山到 今橋由紀・福田麻恵・

    由愛典子 光映子・林志保・磯崎衣梨・石田高貴・守野風太 高畠雅人・

    小林千穂・藤巻弘枝・井田智美・松本奈々

 

美術:加藤ちか

 

照明:高山晴彦 

 

音響:小原木克郎

 

 Edited by 高橋和久

 

 Produced by オフィス路子