1月19日モンテンルパの会の植木さんをしのぶ会に出席しました。
「モンテンルパ」とはフィリピンにある土地の名前で、ここにあるニュービリビット刑務所で、昭和26年1月19日に14名の方が処刑されました。
戦後7年も経ってから、無実の人たちがB級 C級戦犯として処刑されているのです。
そして、処刑された方々、処刑が決まっていた死刑囚の方々の思いを込めた歌が日本にいる渡辺はま子さんに届けられたのです。
作詞:代田銀太郎さん。作曲:伊藤正康さん。
そうです、この歌を作ったのは死刑囚の方でした。
それをはま子さんがレコードにして、日本中に広めたのが「ああモンテンルパの夜は更けて」と言う歌なのです。
その歌のオルゴールが当時フィリピンの大統領だったキリノ大統領に届けられ、そのメロディーによって「憎しみの連鎖は何も生まない」と言う
キリノ大統領の言葉と共に日本人戦犯が解放されたのでした。
私たちは16年前にその方々を取材し、「奇跡の歌姫 渡辺はま子」として横浜夢座の舞台として上演しました。(脚本:山崎洋子さん)
その後もずっと「モンテンルパの会」に参加させて頂き、当時からこの会を継続してこられた植木信吉さんとは本当に親しくさせて頂いておりました。
昨年、戦後70周年にこの芝居を「横浜夢座公演」として横浜をはじめ、新潟、米沢、山形でも公演いたしました。
その何日か後に植木さんはこの世を去られました。
先日モンテンルパのご遺族やお子様たちが日本中から集まって、全員の方の慰霊とともに「植木さんを偲ぶ会」が行われました。
゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
本当に私たちはこのことを忘れてはならないと胸に刻みました。
当日、私は実際に渡辺はま子さんが着ていたグレーののチャイナドレスを着させて頂き、心からご冥福をお祈りしました。
゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
夢座から、20代の伊藤はるかさんも参加させて頂き、時代のバトンタッチを目撃してもらいました。
最後に全員で「ああ モンテンルパの夜は更けて」の歌を、引上げ船が入港した横浜港の見えるホテルから港を見ながら全員で合唱しました。
改めて夢座の財産である「奇跡の歌姫 渡辺はま子」をもっと多くの人に「時代の伝言」としてお伝えし観て欲しいと思いました。
ちなみに浜子さんが着用されていたチャイナドレスは、昨年の横浜ローザの公演の後に私の手元に届きました。
大切に保管されていたドレスをお譲りいただいたのです。
大切に受け継いでいきます。
゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
◇明日1月28日 テレビ朝日、報道ステーションに21時54分頃、モンテンルパから生還さんた宮本さんが出演なされるようです。
〜ああモンテンルパの夜は更けて〜
モンテンルパの 夜は更けて
つのる思いに やるせない
遠い故郷 しのびつつ
涙に曇る 月影に
優しい母の 夢を見る
燕はまたも 来たけれど
恋しわが子は いつ帰る
母のこころは ひとすじに
南の空へ 飛んで行く
さだめは悲し 呼子鳥
モンテンルパに 朝が来りゃ
昇るこころの 太陽を
胸に抱いて 今日もまた
強く生きよう 倒れまい
日本の土を 踏むまでは