昨日の午前中は、

お世話になった大学病院へ。



入院中の妻の担当をしてくれていた、

K看護師さん。師長さん。



緩和ケアで色々と手配頂いた、

H看護師長さん。診療心理師さん。



泌尿器科外来でお世話になった、

手際の良いI看護師さん。



いつも優しく妻を支えてくれた、

泌尿器科の主治医、S先生。



当日いらっしゃった方々へ、

お礼を伝えられました。




夕方は、葬儀屋さんにお支払いに。



メッセージ入りの写真を飾って頂いたり、

動画を作って頂いたり、

心のこもった会館さんでした。




夜は、


妻がいつも通っていた、

ドラッグストアの店長さん。



いつも妻が好んで並んでいた、

スーパーのレジ担当のIさん。

品出しのMさんのところへ。




みんな妻を想って泣いてくれました…。




妻は、確かにこの地で生活をしていた。



不自由な身体ながらも、

一生懸命、生きていた。



そう思えて、

少し嬉しかった。




毎週、一緒に通っていたスーパー。

思わず目で追ってしまう…。




野菜コーナーから始まり、

僕の為にお肉の特大パックを買って、



魚コーナーから回って、

菓子パンコーナーへ歩いていく。



ふと何かを取りに行って戻ると、

カートを押した妻がいつもいたのに…。




駐車場の出口を右へ曲がると、

僕達が6年間住んだアパートがある。



このまま、曲がったら、

病気もなく、元気な頃の妻がいる気がして。




駐車場から30分位、

動けなくなってしまった…。




翌日は、


妻の元同僚KちゃんとMちゃんが、

子供を連れて遊びに来てくれました。



二人は僕達が出会った頃を知っている子達で、

そんな二人ももうママさん達。




ふとMちゃんの息子くんが、

息子クマのぬいぐるみと遊びたいと言いました。



この息子クマは、

息子の身長と体重で作ってもらった、

特注のぬいぐるみです。



それをMちゃんに伝えると、



息子くんは大事そうに、

息子クマを抱っこしてくれました。



〇〇…、

お兄ちゃんに、

抱っこしてもらえてよかったねぇ。


そう思った瞬間、

思わず涙が出てしまいました…。




話に花を咲かせていると、突然日差しが来て、


二人が、


「〇〇ちゃんが、きっと来てくれたんだねぇ」

と嬉しそうに目を合わせました。




「また必ず来るねぇ」

「また遊びに来させて下さい」



二人がそう約束して帰る時に、

今度は突然の雨が降ってきて…。




妻が、泣いている気がして、



二人を見送った後に、

思わず大泣きしてしまいした。



なぜ泣いてしまったか。


妻は、寂しいから雨を降らせた訳じゃない、


そう思えてしまったから…。




みんな妻を想って泣いてくれる…。


けれど、


妻の気持ちは、

きっと誰にも理解されない…。



妻とほとんど同期のMちゃん、

妻が可愛がっていたKちゃん。




2人とも、

結婚して子供がいて、とても幸せそうで…。



それは喜ばしいことなんだけど、




妻だって子供を持ちたかったんだよ…。



健康で綺麗な身体で、



何も縛られず、

何も盗られず、



こんな風に、



旦那と子供に囲まれた、

生活をしたかった…。



空から落ちてきた妻の涙は、


みんなが来てくれて嬉しかった涙ではなく、



僕にとっては、

私を置いていかないで…って、


そう泣いている妻に思えた…。




妻が可哀想で…。



妻が可哀想で…。



どうして妻だけ、

こんな辛い思いをしないといけない…。




そう思う僕は、

ダメな旦那なんだろうか。




みんなと妻の話が出来て嬉しかった。

癒されたけれど、



妻の悔しい気持ちは、誰にも理解されない。



妻はひとりぼっちだ…。




それがとても悲しくて。

悔しくて。




無念だよね…。



旦那は分かってるからね…。

嫁が無念だったこと。




嫁の悔しい気持ち。




誰も涙を流してくれないなら、

今は旦那が流してあげるよ…。




悔しい気持ちを少しでも、

流してあげるからね…。





だから、お空に行っても、

泣かないでね…。




旦那は今日も嫁を想ってるよ。





だから、もう泣かないで…。




嫁さん…。