日に日に、妻の状態は悪化してる。




最近は肋骨の辺りが痛いと言っていて、

それを心配していた矢先、




昨日は、仕事中に母からLINEが来て、




お腹が腫れて、

痛みが収まらない、と。




嫌な予感がして心配で、



そんな日に限って、

夕方以降、自分の部署はワンオペで、



先輩二人に、

途中抜けさせて頂けないかと相談すると、





「何とかするから帰りなさい」

「帰れ!」





と、お二人から有難い号令を頂いた。

転職してまだ3年目なのに、



本当に皆様に感謝…。






家に到着すると、


既に訪問ドクターさんが来ていて、




妻は僕の顔を見るなり、

「何で来たの…」と泣き出した。




痛い時くらい、


僕の仕事の心配をせずに、

自分の心配だけしてくれたらいいんだよ…。






今までだったら、

オキノームさえ飲めば、

二時間の安息は約束されていた。



今は飲んでも痛みが収まりきってくれない。



また、少し前と比べても、

お腹がこんなに腫れていなかった気がする。




訪問ドクターさんと看護師さんからは、

現状への対策として、



明日からの痛み止めを、

24時間の点滴へ変更しましょうとご提案頂いた。



改善出来ることは

・オキノームを何度も飲む辛さ

・飲んで血液を巡るまでの効きのタイムラグ

・どうしても睡眠中に痛み止めが切れてしまう



実現出来ることは

・自分のタイミングで薬を入れられる

・寝ながらでも薬を入れることが容易い

・効き目が良い



色んなことが妻のストレスになっていたので、

とてもありがたい。





お帰りになられて、

ホッとしていたのもつかの間、




また痛みが出始めた。




電話で相談をして、

オキノームを一時的に倍の40mg飲んだが、



それでも痛みが収まらない…。

お腹も先程より晴れているように思う…。



もう一度訪問をお願いして、




今度は痛み止めの注射と、

睡眠薬を半分投与して頂き、



ようやく落ち着いて眠ってくれた。






妻の症状で現時点で考えられることは、




・痛みはお腹から来ているの間違いない

・腫瘍の痛みにしては腫れが早過ぎる



・感染症で膿が溜まっている可能性

・尿路ストーマの出入口が圧迫されていることで尿が身体の中で漏れてしまっている可能性


・肋骨の痛みは筋肉の可能性が高いが、骨転移の可能性も捨てきれない



とのこと。



どちらにせよ処置は、

大学病院でしか出来ないので、




今日のお昼前にまず点滴を、

それで今の痛みが収まるかどうか、



血液検査の結果を見て、

感染症なのか、尿路が原因なのか、



訪問ドクターさんに判断してもらい、

また大学病院まで通うこととなる。





今は隣で眠っている妻。





訪問ドクターさんからは、

病院か、家か、





考えておいてくださいと言われた。





大切な妻を病院で独りにさせるなんて、

とんでもない。




傍にいて、

寂しくないようにしてあげなきゃ。





「みんな痛くなくて羨ましい」

と、テレビを見ながら妻は言う。





奪われるものはもうみんな奪われたよ。




新しい家での幸せな生活も、

仕事も、

息子も、

赤ちゃんの可能性も、

健康も、

自由も。



全部。





せめて、


これからの毎日が、

妻にとって安らかであって欲しい。




それくらい叶えてくれたっていいじゃないか。






お願いだから、




叶えてよ。