8日の衆議院選挙の結果が出た。高市自民・歴史的大勝、中道・大敗の明暗に分かれた。与党の議席数は、自民党316、維新36で、352議席となった。全議席が465である。自民党が68%、自民・維新で75%。自民党単独で2/3超えた。自民党の政策を単独で推し進められる結果になった。政策が、仮に参議院で否決されても、衆議院で再議決することができる議席数を取ったことになる。衆議院で、「憲法改正案の発議」が可能になった。自民党の悲願である憲法改正へと向かうことは明らかだろう。
今回の自民党大勝の最大の要因は、高市人気による「高市旋風」が巻き起こったことに尽きる。もう一つの要因は、新党「中道」の大敗である。自民党の比例票2,000万票に対して、中道は1,000万票だ。中道は、小選挙区で大敗した。当選者はわずか7人で、安住共同幹事長を含む幹部が落選した。出来立ての新党であるが、今後の動向が不明になった。旧立憲の選挙に強い有力議員の敗北が大きな影響を及ぼすことなる。
今回の選挙の根底には、日本社会を覆う「閉塞感」がある。日本の安全保障環境への「危機感」が強くなっている。物価上昇による「生活不安」は、切実である。大多数の国民が明日への希望を感じられない社会に不満を感じている。高市総理が「私が総理でいいのか」を問う大義無き自己都合の解散だった。「責任ある積極財政を行う」とのワンフレーズを声高く熱く訴えた。「強い国・強い経済」を前面に、国論を二分するような政策を実行すると訴えた。具体的な中身には触れてはいない。本来ならば、その具体的中身を国民に信を問うべきものだ。
文春による旧統一教会との疑惑が生じた。その説明責任がある。NHK・日曜党首討論会を手の負傷との理由でドタキャンした。その問題に触れられたくないと疑われてもしょうがない。裏金議員の公認で、再び政治と金の問題が追求されることになりかねない。
今回の選挙は、「高市人気投票選挙」になった。多くの若い世代から支持された。一言で言えば、「高市総理への期待感」にある。旧来の政治への不信感の表れと言える。アイドルの推し活のような「さなえ推し」「さなえちゃん」現象が表れた選挙と言える。異常としか言いようがない。政策よりも「アピール力」が選挙を左右する。高市総理のアピール力は認めざるを得ない。特にSNSが及ぼす影響力が強くなっている。遊説における熱狂的な様子を切り取り、動画で拡散する現象が起きた。近年の選挙では、このような現象が「風」となり、ムードが高まり選挙の動向を左右している。また、オールドメディアの言葉に象徴されるように、メディアの信頼も薄らいでいる。リアルな世界とネットの世界のバランスが難しくなっているのが現実の社会である。
私の最大の懸念は、日本の針路にある。世界が右傾化しているだけではなく、日本も右傾化している。左寄りのリベラルな勢力が弱くなった。「中道」の概念が浸透しにくい。国民の生活と平和を守る勢力が弱体化した状況を憂いている。「非核三原則」及び「平和憲法」を堅持しなければならない。「国家のために国民があるのではない」ことを強調したい。今後の日本の政治を注視したい。