石破首相は、「バラマキ」「無策」と批判されることを嫌う。石破茂には、自民党内での基盤がない。いわゆるお友達がいない。お友達の多かった故安倍晋三に比べての是非論は別だ。石破は「党内野党」と言われ、一定の国民の期待があったことは事実だ。他の議員よりはましだろうとの評価である。強面顔で怖い印象があるのだが。
総裁選(2024・9・27)での発言には、他の候補に比べて少しはましかなと感想を持った。石破自身は、総裁に選出されるとは思っていなかったのではないか。決戦投票で、岸田派の票が流れ、高市早苗を僅差で上回り総裁に選出された。石破は「自民党が生まれ変わるように、もう一度国民の信頼を取り戻せるように決断した。私どもは一丸となってそれに応えていかなければならない」と強調した。その上で「国民を信じ、勇気と真心を持って真実を語り、この日本をもう一度、皆が笑顔で暮らせる安全で安心にするために、全身全霊を尽くしていく」と表明した。
石破政権になり、何が変わったか。旧来の自民党政権と何も変わっていない。内閣支持率も低迷した。石破に、政治理念があるのかと感じざるを得ない。公約では、国民の信頼を取り戻せるような政策を実行できたか。何にもできたとはいない。国民の不信感を増したのが事実と言える。野党に転落した時に、民主党政権の給付金にバラマキと批判していた。言行不一致であり、全く整合性はない。国会答弁では、給付金を否定した。石破は減税を考えていたようだが、党内の反対を受けた。給付金案が浮上したが、「財源がない」と否定した。二転三転した末に、現金給付策の復活で決着した。公明党の主張は、減税と給付金だった。その給付金案で妥協したと言える。公明党は、給付金を獲得したことを、創価会員に公明党の成果と説明している。会員には、生活困窮者が多いと聞いている。その人たちの支持を取り込むことになる。
石破首相の決定は、物価対策であり、バラマキではないとの主張だ。一律2万円、非課税世帯と子どもにプラス2万円の給付金が決まった。目先の2万円を貰えれば助かるとの声があることは確かだが、「一時しのぎ」にしかならない。6人に1人の貧困と言われる。貧困者には切実なお金だが、物価対策にはならない。自公の選挙対策に騙されてはいけない。
「コメ問題」が連日報道されている。「備蓄米」の流通が大問題になっている。競争入札「江藤米」の失政から、随意契約「小泉米」へと石破首相の政治決断になった。農水族のドンである森山幹事長の思惑通りになったのだろう。「小泉劇場」により、内閣支持率が6%の上昇と報道された。
小泉進次郎農水相について「もう完全に郵政民営化と同じだもん。日本の農業をアメリカに売り渡すという。お父さんは郵政民営化、こっちは農業民営化」(ビートたけしTVタックルのコメント)
「毎日のように小泉さんがテレビに出て『小泉劇場』と言われて、今の自民党の支持率が下げ止まって、呆れることに少し回復傾向にある。私たちが忘れてはいけないのは、そもそもの原因を作ったのは自民党ですねということ。備蓄米の放出が遅れて、後手後手の対策に回っただけじゃなくて、これまでの農政のツケが回ってきているわけですよ」(浜田敬子・サンデーモーニング)
政治のキーワードは「国民の信頼」の一言に尽きる。政治家自ら「身を切る改革」を実行すべきだ。大企業・富裕層の優遇政策を廃止すべきだ。庶民のための政治に転換せよ!