吉原高校OB教員囲碁会のメンバーのSさんが亡くなったとの連絡が入った。とても残念な知らせだった。囲碁会のメンバーは、18人だったが、すでに6人が亡くなっている。私が、20代後半に赴任した𠮷原高校では、教員の囲碁が盛んだった。放課後になると、ゴミ箱の上に薄い碁盤を置き、打っている姿が日常的だった。私には、全くわからない世界だった。白と黒の碁石が盤上を埋めている光景に不思議な感じさえしていた。その中で、年長で一番強い先生がいた。そのK先生と一緒に仕事をするようになってから、仕事以外でも一緒に麻雀をする機会が増えてきた。K先生には、とてもお世話になった。先生は2005年10月に亡くなられた。奥様からの依頼で、私が弔辞をさせていただいた。K先生の影響で、私が囲碁を始めることになった。幸いなことに、Tさんも始めるという話しになった。二人で、本で勉強しながら打つことで、何とか碁としてのゲームができるようになった。囲碁会にも参加するようになり、その後OB囲碁会に変わり、年に1回宿泊して親睦会をするようになった。この会の中でも、Sさんは、K先生についで強く、私がいくつハンデを置いても、勝てることはなかった。

 Sさんは、私が初任の下田南高校の全日制の国語の教員だった。半年ほど、独身寮で一緒だったので、その時から知っている人だ。確か、結婚して沼津に家を借り、沼津から下田へと1年半通っていたと記憶している。通勤だけでも、大変だったと聞いていた。吉原高校で再会することになった。温厚な人柄で、囲碁はじっくり考えて打つタイプだった。OB囲碁会が、芝川苑に定着してから、20年以上になるが、Sさんが欠席したのは今年が初めてだった。体調が良くないようだと幹事から聞いたが、よほど良くないのかと心配していた。この数年は、近況報告の中で、癌で放射線治療を受けていることは聞いていた。それでも、海外旅行によく出かけていたと言っていた。ゴルフと旅行が趣味の人だった。3年前のことだが、Sさんに3子局で初めて勝ったことが思い出となってしまった。とても残念な気持ちである。ご冥福をお祈りいたします。明日の葬儀には参列して、ご焼香することにしている。