私たち夫婦は、結婚してから47年が過ぎた。あと3年で、区切りの「金婚式」を迎える。半世紀にわたり連れ添ってきた。長男が46歳で、次男が44歳になる。妻は12日に、私は15日に72歳の誕生日になる。誕生日が特に嬉しいことはないが、元気に迎えられることが、とても嬉しい。12日には、私たち夫婦がスタートした下田へと出かける。下田では、定時制時代の教え子たちが集まってくれる。約50年ぶりの再会となるが、お互いに高齢者になっているので、どんな感じになるのだろうか。22歳の青年教師と16歳の高校生の出会いが思い出される。3年間の付き合いだった。未熟な若者と社会人の生徒たちとの間柄だ。正直、悩み苦しみながらの「試行錯誤」の連続の日々だったように記憶している。まさにゼロからのスタートだった。私は、白紙の状態で生徒と向き合ったと記憶している。生徒からの信頼が得られるまで、私らしくありのままの自分を曝け出してきた。その結果、生徒からの理解と信頼を得られるまで、約2年かかっている。私も生徒一人ひとりを理解するように努めたつもりだ。依怙贔屓は絶対にしないと心に誓っていた。卒業の際に、個人面談の時でも話しをしなかったM.Mが、「相川先生は、依怙贔屓しなかった」と初めて口を開いてくれたことが、今でも忘れることはできない。この生徒たちの卒業の時の喜ぶ姿は、絶対に忘れることはできない。「この出来事」が私の教員人生を決めた瞬間かもしれない。この生徒たちと再会できることほど嬉しいことはない。
私たち夫婦が一緒に出かける機会が多いわけではない。金銭的な面だけではなく、お互いの体調が合わなければ、一緒に出かけることはできない。そのことをこの10数年間で味わってきた。私たち夫婦は、「よそ行きの服装」の意識を持ち続けている。貧しい子ども時代を経験しているが故の意識だと思っている。普段着ではない服装を楽しむことも、旅行の一環なのだ。「服装感覚」にほとんど違いはないと言ってもいいかもしれない。
今日はあまりにも涼しい。寒いくらいだ。明後日の服装をどうするかとの話しになり、半袖、長袖の両方の用意が必要と考えた。先日妻のワンピースを選んだ。妻と私の合意で選んだ物だ。その上に着る物が必要との話しで、イトーヨーカドー三島店へと出かけた。何軒か店を見てまわってみた。ブルーのワンピースにコーディネートすることを考えながら、試着姿を見ていた。なかなかイメージが合わない。実物を持ってくればよかったかなとも思いながら、マッチングを考えて、2店でキープしておいた。結局、ワンピースを買った店に行くことになった。そこには、現物があったので選ぶことができた。ライトベージュの上着を購入することになった。結果として、同一のブランドになった。帰宅してから、マッチングを見て、選択に間違いがなかったことがわかった。これも一つの満足感である。私の服装はすでに決めてある。気温を考慮して、一つ余分に持って行くことにする。
伊豆ルートもすでに決めてある。伊豆縦貫道・中央道で修善寺を抜けて、西伊豆に入り、その後は南伊豆の「マーガレットライン」で、石廊崎を経由して下田に入るコースだ。下田東急ホテルに予約してある。夕食は市内の店で、生徒と一緒に食事をする。この時間が実に楽しみだ。翌日に、「下田あじさい祭り」に行き、写真を撮ることにしている。雨さえ降らなければいいのだが。私たちは、「下田公園」が観光化される前から知っている。人気のない紫陽花の絨毯を知っているのだが、今回はどうなるのだろうか、人出は想像できない。平日を選んでいるので、それ程の混雑はないとは思ってはいるのだが。ほぼ10年ぶりのあじさい祭りとなるが、これが最後の機会になるのではないか。私の運転限界を考慮すると、との思いでもある。ともかく楽しみだ。遠足前の子供の頃を思い出している。