3月29日、日本プロ野球が開幕した。私は、毎年開幕を楽しみにしている。シーズンは半年に亘り、143試合の戦いになる。そのうち80勝すれば、優勝は間違いないだろう。
今シーズンのセリーグを占うカードは、3連覇の広島と5年ぶりにV奪回を目指す巨人との開幕3連戦である。しかも熱狂的なファンが大部分を占める広島のホームゲームだ。巨人は、マツダスタジアムで、2017年8月12日から1分けを挟み13連敗中で、今シーズンを迎えた。
この苦手意識から脱するためには、開幕3連戦を勝ち越すこと以外になく、V奪回の条件と私は考えていた。
29日の開幕戦は、菅野と大瀬良の投手戦となり、菅野は7回1失点の好投だったが、大瀬良に8回まで零封された。8回裏に、リリーフ陣が打たれて、0-5で完封負けとなった。エース菅野にしても、広島との相性が実に悪い。好投しても、打線の援護がない。「今年もまたか」と思ったファンも多いのではないか。
30日は、ヤングマンの6回1失点の好投とゲレーロの3安打4打点の大活躍で、5-2で勝利した。これで悪夢の14連敗から脱した。二人の外国人選手が役割を果たしてくれた。今年のゲレーロは、得点圏で期待ができそうだ。
今日の試合は、初回に先制され、2回表にゲレーロの2ランホームランで、2-1と逆転したが、3回裏に同点に追いつかれた。競り合いの大事な試合になった。5回表に、丸のタイムリー2塁打(移籍後初安打、初打点)で3-2とリードしたが、8回裏に3-3の同点に追いつかれ、実に嫌な試合展開になった。リリーフ陣の不安が的中してしまった。畠の5回2/3・2失点は合格点だ。戸根、吉川光、桜井、中川と繋ぎ、抑えのクックで1点差の終盤を逃げ切る試合は厳しく難しい。結果論になるが、8回裏の頭から中川で良かったと思うのだが。原監督は、右の桜井に期待しての起用だろう。元コーチの川口氏によると、「終盤は、監督が決断し、責任を負う」と徹底しているのが原監督のようだ。今シーズンの最大の課題とも言えるのがリリーフ陣だ。若手の成長に期待するしかない。9回表、広島の守備の乱れからのチャンスに、吉川尚の2点タイムリー2塁打と坂本のタイムリーヒットで3得点した。9回裏は、クックが0点に抑え、6-3で勝ち、3連戦を勝ち越した。今シーズンが楽しみとなる3連戦となった。
開幕初戦のオーダーは、1番セカンド・吉川尚、2番ショート・坂本、3番センター・丸、4番ファースト・岡本、5番ライト・陽、6番レフト・亀井、7番サード・田中俊、8番捕手・小林、9番投手・菅野。第2戦は、6番レフト・ゲレーロ、7番サード・中島、8番捕手・炭谷、9番投手・ヤングマン。第3戦は、6番レフト・ゲレーロ、7番サード・ビヤヌエバ、8番捕手・小林、9番投手・畠。3試合とも、1番から5番までは固定したオーダーだった。今後、このオーダーのキーは、吉川尚と陽の二人だと考える。シーズン通して働いてほしい。坂本、丸、岡本が軸として機能することは大前提であるが。気になるのは、外国人選手の使い方がどうなるかだ。投手が3人で、野手1人か、それとも投手2人と野手2人ずつなのか。原監督の采配次第になるが、外国人選手の競争が激しくなるだけではなく、勝敗を大きく左右する。最大の課題はブルペンで、中川がセットアッパーへとブレイクすることを願う。私の期待の若手は、野手では吉川尚、投手では中川である。この二人の成長を願っている。当然だが、抑えのクックは計算に入れている。35セーブ以上を期待している。