私も人並みに音楽は好きだ。生来音痴のために、音楽コンプレックスがあることは確かだ。小学生の時に、先生から「お前が乱している」との言葉は生涯忘れることはない。

教員になってからの苦痛の一つがバス遠足だった。「先生歌って」と言われることが嫌だった。何とか歌わないですましたが、歌えるならば歌いたかったと思っている。生徒には、全く自由に歌わせた。中には、聞いていて「うまいな」と思うのもあれば、「いまいちだな」と感じさせられることがたびたびだった。こんな私だから、カラオケには

無縁だ。カラオケボックスに入った記憶がない。スナックのような場所には入ったことはもちろんある。私の大学の親友の二人がカラオケ好きだった。一人はとてもうまい。

聞いているだけでいい気分になる。彼らは酒も好むが、私は全く飲まない。体質にあわないだけである。酒席が嫌いなわけではない。飲まなくても十分相手もできるし、楽しむことができる。人間関係次第ということだ。私が一番嫌うことは、強制されることだ。

お酒にしても、カラオケにしても同じことが言える。逆に私は人に強制することができないし、嫌いなことだ。「自分が嫌なことを人にやらせることはしない」との主義になっている。所謂体育会系は私の肌には合わない。学生時代も、教員時代の若い頃は先輩から飲むように言われることが多かったが、従うことはなかった。これが私の性格の特長と言える。「私は体質に合わないので飲みません」と言ってきた。飲んで気分が良くなればいいが、頭が痛くなり苦痛になる。そんな思いをして酒を飲む必要はないのだと

思ってきたし、今も同じである。音楽にしても同じことが言える。人の好みに合わす気はない。音楽は。音を楽しむもので、好みが違って当然だ。

 話題を戻すと、私は音楽について語るような知識は全くない。私の学生時代は、エレキバンドが全盛だった。聞こうとしなくても耳に入ってくる時代だった。「ビートルズ」

の影響を受けた世代だ。そのために、「グループサウンド」が全盛時代になった。

そのような時代の中で、「ベンチャーズ」のメロディが好きだった。ブルーコメッツやワイルドワンズも好きだった。「タイガース」がメジャーだったのだが。私の青春とエレキバンド演奏は切り離すことができない。

 先月の「裾野市五竜みどり祭り」で、アマチュアバンド「ギャツビー」がベンチャーズナンバーを演奏していた。自然にリズムを取るようになっていた。青春の思い出が蘇ってきた。実に懐かしい思い出だ。「十番街の殺人」「パイプライン」「ダイヤモンドヘッド」「ウオーク・ドント・ラン」「キャラバン」「京都の恋」などが好きだ。それを思いださせてもらった。長い間忘れていた記憶だ。まさに青春の思い出が蘇るということだ。

とても嬉しかった。17日には「須山研修センター」での合同演奏会に行って聞いてきた。十分堪能できた。このような時間が必要だと再認識している。昨日は、CDをレンタルしてきた。「ELECTRIC THE VENTURES」エレキ大全集、テケテケの嵐。

再び、気持ちだけは50年前に戻っている。「うれしくて楽しい」。