<受動態>について考えてみる。その前に「態」とは何だろうか。

他動詞」の表わす「動作」に対する「主語」の関わりを言う「動詞の形

のことだ。動作を表わす動詞の「主語」が、他の人や物に影響を与えるのが

能動態」、「主語」である人や物が、動作の影響を受けるのが「受動態

である。受動態は「動作を受ける形」であるので、単に「受身」とも言わ

れる。語形は「be+過去分詞」になる。be で時制を表わすので、現在形

は、am, is, are となり、過去形は、was, were である。ここに「過去分詞

が使われるので、動詞の活用の暗唱が必須となる。

love を例に挙げて説明してみる。誰が、誰[何]を love しているのか。

「彼があなたを愛している」場合には、He loves you. となる。

「あなたは彼に愛されている」ので、You are loved by him.となる。

この動詞の形が、「受動態」又は「受身」と呼ばれる。機械的に能動態を

受動態にする練習をさせられることが多い(以前は多かったことは事実)

かもしれないが、完全にイコールとは言えないことを知っておいてほしい。

「主語」によって能動態か受動態かが決まるので、機械的に転換できるも

のではない。従って、受動態は「by+行為者が」がないことが普通だと言

える。「by+行為者が」を明示する必要がない場合に、使われるとも言える。

例えば、「アメリカでは英語が話されている(英語を話している)」を英語の

表現で、English is spoken in America.となる。能動態で表現すれば、

They(People) speak Engish in America.となり、両方の表現が可能だが、

話題が英語であれば、受動態が使われるのが自然である。大事なのは、

他動詞の「主語」が誰[何]かであり、その「主語」によって、「能動態」か

「受動態」が決まると理解すべきです。

 

Basic Dialog (Sunshine 2・3) から引用する。

A:Happy birthday! This is a present for you.

B:Thanks. Oh, chocolates!

A:They are made in Hokkaido.

B:I like these chocolates very much.


A:お誕生日おめでとう。これはあなたへのプレゼントです。

B:ありがとう。おお、チョコレートですね。

A:それは北海道で作られています。

B:私はこのチョコレートが大好きです。


A:Look at this book.

B:It's very old.

A:Yes. It was written by my grandfather,

B:Oh, your grandfather was a writer!


A:この本を見てください。

B:とても古いですね。

A:ええ、それは祖父によって書かれました。

B:おお、あなたのおじいさんは作家だったのですね。


A:That's a nice picture. I really like it.

B:My father took it.

A:Where was it taken?

B:It was taken in Hokkaido.


A:美しい写真ですね。私はほんとうにそれが好きです。

B:父がそれをとりました。

A:それはどこでとられたのですか。

B:それは北海道でとられました。