日本語から動詞をアプローチしてみる。「回る」と「回す」を比べると何が

違うのか。「~が回る」「~を回す」ということに気づくのではないか。

ここに、英語の自動詞と他動詞の違いが表れている。英語では、両方とも

turn で表すことになる。

「地球が回る」「ハンドルを回す」の例が浮かんでくる。文にしてみる。

「地球は太陽の周りを回る」

「ハンドルをゆっくり回しなさい」 英語では、

The earth turns around the sun.

Turn the wheel slowly.となる。

前が自動詞後が他動詞だ。「テレビをつけて」「灯りを消して」も英語では、

turn を使う。on と off をつければいいだけだ。Turn on the television.

Turn off the lights. Turn out the lights.も同じ意味だ。ここで使われて

いる on, off, out を前置詞か副詞であるかは、枝葉の問題であるので、

詮索する必要もなく、無意味なことだと考える。むしろ turn on, turn off

turn out として、一つの動詞と同じと理解することがより大切なことだ。

英語では、このような基本動詞の使い方が最も重要になると理解した方が

いい。更に、日本語と英語の動詞の使い方の違いに触れておく。

「驚く」と「驚かせる」の違いで、「喜怒哀楽」の感情を表わす表現にあては

まる。「驚いた」や「彼が驚かせた」を英語で表わすとどうなるのか。

I was surprised. He surprised me. となる。ここで疑問に感じるのが自然な

ことだ。I surprised. でどうしていけないのかがわかりにくい。私たち日本人

の感覚では、「驚く」は、自動詞的な理解となるが、ネイティブの感覚では、

不自然となる。自ら驚くことはないので、何か驚く<原因>があると考える

のだ。その何かは人や物ということになる。

He surprised me.も The news surprised me. も同じことなのだ。

I surprised him. ならば、普通の表現で文になる。him の有無は大きな問題

なのだ。言語の違いが文化の違いということになる。

「そのニュースは私を驚かせた」との日本語は日常使われない表現だが、

The news surprised me.は日常的な英語である。日本語の「驚いた」は、

I was surprised.となることを理解しなければならない。surprise は能動的

な動詞であることを。「驚かす」という他動詞ということだ。自動詞としては

使えない動詞である。I was surprised.の形は受け身だが、「驚いた」とすべ

きで、「驚かされた」の強い意味では、通常、後に by 以外の前置詞を伴う

ことになる。感情の有無のニュアンスが入ってくるので、実に難しい。

「その知らせに驚いた」(事実)「その知らせに驚かされたよ」(感情)

又は、「その知らせには驚いたよ」(感情)が自然な日本語ではないか。

I was surprised by the news. I was surprised at the news.

by the news は事実関係を述べているだけで無色だが、at を使うと、強い

感情的なニュアンスが感じられるということになる。この辺りのことが教える

側にもわかっていなかったことを認めなければならない。教科書及び受験の

英語では、機械的に be surprised at を覚えるように教えてきたことは、

反省しなければならない。機械的な暗記の表現は、相手の感情をそこねたり、

誤解を招くことがあることを知るべきであろう。コミュニケーションとは、

単なる言葉の伝達ではない。その中には、人の「感情」があるということを

知るべきだと再認識している。