昨日「朗読三昧」横浜公演に初めて参加した。山崎洋子さんからお誘いを頂

いたからだ。俳優の金田賢一さんの顔は知っていたが、TVで久しく見ていな

いと思っていた。FBで山崎さんと一緒に写っている写真を見た。「朗読三昧」

とは何だろうかと。小説・物語の文章を声で表現することの楽しさ、難しさを

味わいながら読んでいくとある。音楽家の丸尾めぐみさんとの朗読ユニット。

みなとみらい線、元町・中華街駅で下車した。1年前に、安藤ニキさんの個展

を見に「岩崎ミュージアム」に来たことを思い出した。今月始め、ニキさんに、

「肖像画」を描いてもらった。「遺影」にと思い依頼した。FBのプロフィー

ルで使っている。先日、同じ組の知り合いが亡くなった。私より4歳年上だ。

一緒にボウリングをしたこともある。人生はいつどうなるかわからない。

まさに Who knows what will happen tomorrow ? だ。

 今回は、県民ホールにある横浜英一番館(6F)が会場であった。開場前に、

山崎さんとお会いすることができた。同じテーブルの隣の席で一緒に聞かせて

もらった。ライブに参加するのはいつ以来だろうか。金田さんと丸尾さんの言

葉のやりとりが絶妙だ。息が合っていると言うのだろう。朗読三昧は8年目を

迎えていると。満席で、初参加の人が7~8割のようだ。明治の文豪・森鴎外

の名前が出てくるとは思ってもいなかった。「舞姫」と「高瀬舟」の作品名し

かしらない私だ。横浜港からドイツに留学し、その時の恋人がモデルになって

いるのが「舞姫」だと知った。横浜市歌の作詞をしたことも初めて知ったこと

だ。作曲に詩をのせた最初の作詞家であると言う。私には音楽の世界はわから

ないが、詩に曲をつけるものだと思っていた。音楽ゲストの中村裕介さんと3

人で原曲の途中までを歌った。森鴎外の詩に、中村裕介さんが独自に作曲した

ブルースを生で聴かせてもらった。昭和の香りがする音楽だ。

朗読のメインは、山崎洋子さんの「天使はブルースを歌う」であった。ブルー

スの街のもう一つの戦後史。伝説のGS「ゴールデン・カップス」。白塗りの

孤高の娼婦「港のメリー」。「GIベイビー」と呼ばれた混血児たち。戦後

鬼っ子(エイリアン)を通して、ブルースの街の光と影を描く、著者初の書き

下ろしノンフィクションと紹介されている。

 私は「港・横浜」の表のイメージしか知らない。いしだあゆみのヒット曲

「ブルーライト・ヨコハマ」の世界だ。私が大学生の頃だ。グループ・サウン

ズ(GS)が全盛の時代だった。ジャッキー吉川とブルー・コメッツ、ザ・ス

パイダース、ザ・ワイルドワンズ、ザ・タイガースなど「ビートルズ」や「ロ

ーリング・ストーンズ」の影響が大きな時代であった。音楽にはあまり関心の

ない私であったが。「ゴールデン・カップス」は名前すら知らない。横浜出身

の妻に言ったら、よく知っていると言っていた。混血のグルーブでかっこよか

ったそうだ。まさに横浜の光と影である。「港の見える丘公園」近くの外人墓

地は知っているが、戦争の影の「根岸の外人墓地」の存在さえも知らなかった。

第二次大戦後米軍が駐留した横浜の裏面史を通して、戦争の悲惨さを訴えてい

るのが著者の気持ちであり、その想いを語り続けるのが「朗読三昧」の使命で

もあるのだと感じた。この世から戦争の「悲惨」の二文字をなくしたいとの想

いは共有している。



 県民ホールを出たところで、次男に電話し、みなとみらい駅の改札口で会った。

何となく野毛へ行って見たかった。クイーンズスクエアからランドマークタワー

の横を通り、桜木町駅へ出て野毛町へ、大道芸を見ながら、吉田町、伊勢佐木町

通りへと歩いた。「有隣堂」だけが残っていた。46年ぶりになる。時間と共に

街も変化する。喫茶店てお茶を飲み、中華街で飲茶を食べた。元町・中華街駅か

らみなとみらい線で横浜駅に出て別れた。思い出に残る一日となった。