昨日、ロードショーがスタートした「エヴェレスト」神々の山嶺(いただき)

を見た。前に映画を見に来た時に、パンフレットを持ち帰り、この日を待ちわ

びていた。私が映画をロードショーの初日で見るのは初めてのことだ、話題作

とのことだが、素晴らしい作品の映画だ。映画を見て感動するのはいつ以来で

あろうか、「男のロマン」と言えるのか。どうして山に登るのかの問いに、

「山があるからだ」は有名なフレーズだ。そびえ立つ山を前にして、「ここに

いるから山に登るのだ」とのフレーズは浮かばない。

世界初のエヴェレスト登頂目前で姿を消した登山家・ジョージ・マロリー。

謎の鍵を握る古いカメラを手に入れた深町誠(役:岡田准一)は、孤高の登山

家・羽生丈二(役:阿部寛)に、ネパールの地で出会う。山に賭ける男を描い

た山岳小説の映画化だ。

エヴェレスト(現地名・チョモランマ)の頂上は、8848メートル、氷点下

50度の世界に敢然と単独登頂を目指す。「人間の限界へ、愛と運命に挑め」

とはこの映画を象徴した表現だ。人間の限界に命を懸けて挑戦する男のロマン

を感じる作品に仕上がっている。世界最高峰の地で撮影を敢行した、スペクタ

クル超大作の名に恥じない。史上初の挑戦に取りつかれた孤高のクライマー・

羽生と山岳史上最大の謎に魅せられた野心家のカメラマン・深町と羽生の元恋

人・淳子(役:尾野真千子)の織り成す人間模様。人間が死を懸けて挑む大自

然のか神々の与える試練に挑戦する人間の姿の美しさ。自然に立ち向かう男の

世界は魅力的だ。それに思いを寄せる恋人の気持ち「生きて帰ってほしい」と

の願いである。

足がだめなら手で、手がだめなら指で、指でだめなら、歯で雪をかめ、歯で

だめなら目で、目でだめなら想え、心で想え」のフレーズを耳で聞き、心に抱

き深町が、羽生から、その精神を受け継いで、8000メートルで亡くなって

いる羽生を探し当て、羽生の想いを受け継ぎ、どんなことがあっても生還する

との強い気持ちで、羽生の想いの後押しを背に必死にベースキャンプに戻って

行き帰る姿を映し出す。実に感動的なラストシーンだ。その生還する深町の

生還する姿を見つめる淳子の姿。人間とは何だろう。人間が生きるとは何だろ

う、「人の命の大切さ」と大自然の厳しさを感じさせてくれた素晴らしい映画

を見させてもらった。ただ感動している。