20日、巨人は高橋由伸選手(40歳)に次期監督の要請をした。今季は

打撃兼任コーチをしていた。近い将来の監督候補であることは容易に想像

できることであった。1998年から17年間の現役選手生活である。

神宮のスターから巨人へ入団し、スター選手としての活躍は、長嶋茂雄選手

以来と言えるだろう。当時の長嶋監督は「由伸は天才バッター」と評した。

私も由伸選手のファンの一人だ。彼のホームランは、豪快というよりも

「きれいなアーチ」との魅力を感じてきた。私は、松井秀喜選手のホームラン

よりも好きである。とりわけ右中間・左中間スタンドにアーチを描くホームラ

ンが素晴らしい。ライトの守備にも魅力を感じていた。通算7回のゴールデン

グラブ受賞が証明していることだが。この3年は、スタメンの機会が少なく、

代打での活躍の場が主になっている。「代打の切り札」として貴重な存在で

ある。まだ現役選手としてやれるし、由伸ファンも期待していることだが。

 監督要請を受けて、「大変光栄な話だと思っていますので、しっかり自分な

りに考えて一日でも早く答えを出したい。ただ神宮で負けた後、すぐ来季へ向

けて気持ちを切り替えていましたし、まだまだ(現役が)できるのではないか

という思いもありますので、当然の戸惑いはあります」と心境を語っている。

 原前監督は「よく考えて結論を出しなさい。何かあれば力になるし、全力で

相談に乗る」と背中を押す。

 長嶋名誉監督は「高橋君しかいない。今のチームは若い監督が率いて、大き

な切り替えをやる時期だろう。ファンもそれを望んでいるのではないか。私が

できることは何でもサポートします」と後押ししている。

由伸選手は「(結論を)早く出すことがどちらにしても迷惑がかからないのか

なと思います。」「選手としてなのか、来季監督としてなのか分かりませんけ

ど、どちらの形になってもファンの皆さまの期待には応えたいと思っています」

と。

 由伸ファンとして、彼の胸中を想像すると、大変な「覚悟」を強いられたこ

とになるだろう。巨人の監督は選手兼任でできるものではない。選手としての

引退を決断し、重責を覚悟することが必要となる。チームは衰退期にあるだけ

に、厳しい選択になる。巨人は常勝を求められるチームである。人事を刷新す

れば済む問題ではないが、新監督の意向を尊重する体制を作ってもらいたい。

中長期的な展望が不可欠である。ファンあってのプロ野球である。ほとんどの

巨人ファンは、由伸選手の新監督就任を「歓迎」すると思う。プレーするのは

選手である。選手が活躍しなければ、誰が監督をやっても優勝できるわけでは

ない。どの選手をどのように使うかは、監督の裁量になるのだが、選手が納得

する采配でないとついてはこないだろう。選手とのコミュニケーションが大事

になる。由伸選手は、チーム事情も選手の特徴も把握しているはずだ。

「由伸カラー」をはっきり出す監督になってもらいたいと願うファンの一人で

ある。私は、由伸選手が監督を受諾すると思っている。更に応援していきたい。