今日、映画の「日本のいちばん長い日」を見た。戦争の悲惨さや残酷さを改めて

考えさせられた。戦争を終結することがどんなに大変なことか。連合国のポツダム

宣言の受諾をめぐって議論が分かれる。無条件降伏か本土決戦の議論が連日続く。

結論の出ないまま広島、長崎に相次いで原子爆弾が投下される。一億玉砕論も渦巻

く中、阿南惟幾(これちか)陸軍大臣(役・役所広司)や鈴木貫太郎首相(役・山崎努)、

そして昭和天皇(役・本木雅弘)が決断に苦悩する姿がよく描かれている。

 陸軍と海軍が対立し、日清・日露戦争戦争以来の不敗の神国・大日本帝国を支えてき

たとの自負が帝国陸軍であり、本土決戦を主張して譲らない。昭和天皇はポツダム宣言

を受諾して、玉音放送で国民に自らの声で伝える決断をする。国民をこれ以上死にいた

らせることはできないとの思いである。戦後70年の現在から振り返ると、素晴らしい

決断と評価できる。この玉音放送の前夜に、青年陸軍将校が反乱を起こす。阿南陸軍大臣

は全責任を負い自害する。切腹自害である。反乱を起こした将校たちもピストルで自害

する。畑中陸軍少佐役の松坂桃李を通して、青年将校の純粋さと暴走する危険性を改めて

感じる。皇国思想が行動規範となっている。国体の護持との思想である。広辞苑によると、

国体の本義は、国体明徴運動をうけ、1937年(昭和12年)文部省が発行した国民強化

のための出版物。記紀(古事記・日本書紀)神話にもとづき国体の尊厳、天皇への絶対服従

を説き、社会主義・共産主義・民主主義・個人主義・自由主義を排撃とある。

「思想の誤り」がどんなに危険であるかとの歴史の教訓と私は理解している。

いかなる戦争も正しい戦争はない。戦争は武力による殺人行為である。基本的人権を尊重

する民主主義と平和主義を守り抜く中に、個人の幸福があると感じている。

この映画を通じて、戦争終結の舞台裏を知ることができた。

 原作者の半藤一利氏は「戦争は始めるのは簡単だけど、終わりにするのは大変。この一言に

尽きます。」と語っている。更に、「一口に国を愛すると言っても、いろんな人がいろんな

愛し方をするわけです。ただ最も危機的な状況にあって、一つの重大事が決定されるとき、

人間としてどう動くかというのは、はっきり出てくると思いますね。」と。

一見に値する良い映画との感想だ。