NHK囲碁トーナメントを観戦する囲碁ファンは多い。団塊の世代から上の人たちが大多数
を占めているのだが。私の囲碁年数は35年になる。囲碁を覚えた頃、私の勤務していた
学校では、教員の間で囲碁が盛んであった。まさにピークであったと思う。
放課後になると、椅子と椅子の間にごみ箱を持ってき、その上に碁盤を置いて、職員室の
あちこちで行われていた。30%を超える教員が打っていたと記憶している。

私は囲碁に関心がなかったが、私が恩人と尊敬する先生の影響で、囲碁を覚えたのであるが、
その頃私より年下は一人しかいなかった。まさに高齢化世代でもある。

 この世代で碁を打つ人は、日曜日のNHK囲碁トーナメントを楽しみにテレビ観戦している。
見ながら、私のように居眠りをしている人も多いと聞く。それでも見ているのだ。家族には理解
できないことだ。私も妻によく言われることだ。最近はビデオも同時に撮っているが。
もう一度見たいものだけ見ている。テレビ観戦できない時は、ビデオ観戦になる。

 誰と誰が対局し、解説者は誰かもチェックしている。現在の私に特別のファンの棋士はいない

が、井山 裕太九段(25歳)に注目している。天才棋士である。彼が小学校3年生で、
少年囲碁選手権で優勝した時のテレビでの顔を記憶している。その面影が今でもある。
その時の子どもが現在、棋聖・名人・本因坊・碁聖のタイトルを保有している。
一時は6タイトルを持ち、7タイトル独占の期待があった。残念だがしょうがない。
対局過多での負担が重いのであろう。アマにはわからない。タイトル戦は二日制で行われる。
体重が5キロ減るくらいと聞いている。一手に1時間以上かけることもめずらしくないようだ。
持ち時間が8時間ある。それでも秒読みになる
アマには考えられない世界である。

 それに対してNHK囲碁は、考慮時間,1分が10回、30秒以内で打つ早碁と言われるもので
、1時間30分程で決着がつく。放映時間に収まるようになっている。

アマチュアの碁は1時間程度が普通だと思う。ネット碁だと30分程度だ。アマも棋力の差が大きいので、私にはわからないが、考える容量の差である。私は考えてもわからないのに、
時間を使うタイプだったが、ネット碁に慣れてから、ほとんど考えなくなり、早く打つ癖が
ついてしまった。

 高尾 紳路九段(38歳)が天元と十段のタイトルを奪取した。高尾 紳路九段は、平成の四天王の一人だ。
あと3人は、張栩九段(35歳)、山下 敬吾九段(36歳)、羽根 直樹九段(38歳)
である。この四天王に並ぶのが河野 臨九段(34歳)で、この世代の上に、結城 聡九段(43歳)がいる。

張栩九段は、史上初の五冠王、史上二人目のグランドスラム達成した記録を持っている。
山下 敬吾九段は、棋聖、名人、本因坊などのタイトルを獲得している。
羽根 直樹九段は、七大タイトル獲得は、棋聖本因坊、天元、碁聖を獲得している。
高尾 紳路九段は、藤沢秀行名誉棋聖門下で、過去に本因坊を獲得したが、他の3人と比べると
実績が落ちる。だが現在、遅咲きながら2タイトルを保有している。
私は、この4人の中では、高尾 紳路九段を応援している。ブログで高尾日記を書いている。

 私が囲碁を覚えた頃活躍していた棋士は、趙 治勲九段(58歳)、小林 光一九段(62歳)、武宮 正樹九段(64歳)、石田 芳夫九段(66歳)、故加藤 正夫九段である。

私の上の世代に、林 海峰九段(72歳)、大竹 英雄九段(72歳)がいる。
林 海峰九段が対局している姿を生で見たが、実に雰囲気のある棋士との印象が残っている。

 私は、武宮 正樹九段のファンで、武宮宇宙流(と呼ばれていた)のロマン的な棋風に憧れて、
布石を真似して学んだことが懐かしい。上記の5名の棋士は木谷一門でライバルだった。
趙 治勲九段は一時代を築き、棋聖、名人、本因坊の三大タイトルを保持していた。
史上初のグランドスラム達成だった。趙 治勲時代は10年続いたと記憶している。

次の世代で活躍したのは、小林 覚九段(55歳)と依田 紀基九段(49歳)であろう。
このあと平成四天王の時代へと変わった。

この平成四天王を破ったのが井山 裕太九段である。彼は師匠の石井邦夫九段からインターネット
で1000局も打ってもらった。井山 裕太九段はネット碁の初プロ棋士と言えるだろう。
まさに平成の大天才棋士だ。

現在私が注目する若手棋士は、一力 遼七段(17歳)、伊田 篤史八段(20歳)と村川大介王座(24歳)だ。平成生まれの世代が、トップに踊りでてきた。


 先日のNHK囲碁トーナメント準決勝第1局は、伊田 篤史八段VS羽根 直樹九段で、伊田 篤史八段が、初出場で決勝に進出した。
来週は、一力 遼七段VS村川大介王座の準決勝で、一力 遼七段が勝てば、初出場対決の決勝になる。この決勝戦が楽しみだ。


 このNHK囲碁トーナメント準決勝第1局を小林 覚九段が解説した。小林 覚九段の解説はわかりやすく、とてもよかった。

NHK囲碁トーナメントは、50人の選ばれた棋士で争われここに若手が出ることは大変なことだと言っていた。タイトル保持者と賞金ランキングで選出されるようだ。
女流のタイトル保持者も選ばれている。

女流棋士で注目は、藤沢秀行の孫の藤沢里菜(16歳)だ。11歳6カ月で入段。これは囲碁棋士のプロ入り最年少記録である。
これまでの記録は趙治勲の11歳9ヶ月。女流では謝依旻の14歳4ヶ月がある。

 小林 覚九段は、伊田 篤史八段を天性の才能の持ち主で、とても強いと評価しており、「決勝戦での対局を一ファンとして楽しみだ」とまで言ったのだ。

井山 裕太九段に続く若手が育ってきている。世界で活躍する期待がもてる。

 30年前の木谷門下が活躍していた時代は、中国や韓国が日本を追っていた時代である。中国、韓国に抜かれて久しい。
今は、若い人が碁を打つことが珍しくなった日本である。日本の伝統的文化となっている囲碁がすたれるのは寂しい。

最近、囲碁カフェで碁を楽しむ若い女性がいると聞く。そのような女性が増えることを願う。

 東大で、石倉昇九段が講座を持って教えている。石倉昇九段は囲碁の普及に努めている代表的な棋士で、教え方も上手で評判が良い棋士だ。
囲碁の普及に努めている棋士も多くなっているようだ。

 私は、小学校で囲碁を取り入れればいいと考えてる。団塊の世代がボランティアで協力できると思うが、どうだろうか。
今の子どもたちには、ゲームが溢れているが、囲碁は脳の働きに一番効果的なゲームである。
頭脳のスポーツであり、頭脳の格闘技とも言える素晴らしいゲームである。

「私と囲碁」で、ブログに書いてあるので参考に読んでくれれば有難い。