自称「イスラム国」(IS)の日本人・人質殺害事件により、彼らが残虐非道な非人間的テロ行為を行っていることを身近に感じるようになった。
イスラム教とは何か。基礎的知識を学び、整理してみた。イスラム教の教義は人の殺害を認めているのか、という疑問の故に。
池上彰氏によると、風土によって異なる宗教が生まれる。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という一神教は、厳しい自然環境の砂漠から生まれた宗教である。
イスラムは、アラビア語で「神への服従・帰依」の意で、正しくはイスラーム。
ムスリムは、「神に帰依した者」の意で、イスラム教徒を指す。
民族の壁を越えて、人類の歴史や文化や考え方に多大な影響を与えてきたのが、世界三大宗教(キリスト教・イスラム教・仏教)である。
世界の宗教人口は、キリスト教は約33%の23億人、イスラム教は、約23%の16億人と言われている。
イスラム教は、唯一神「アッラー」(アラビア語で神)を信じる。
この神は、イスラエル人が崇拝した神・ヤハウエ(ヘブライ語)で、ユダヤ教・キリスト教の神(「主」と呼ばれる)と同一である。
イスラム教の開祖は、「ムハンマド」(称賛される者の意)で、アッラーの啓示を受け、
「最後の預言者」として唯一神の信仰と偶像崇拝の禁止、人間の平等性を訴えて新宗教を提唱した。(7世紀)
イスラム教の聖典は、「コーラン」(読誦されるべきものの意)。クルアーン。
神の言葉を伝えた天使の名は「ジブリール」と書いてある。ジブリールはアラビア語読みで、キリスト教で言う天使ガブリエルのことで、マリアに受胎告知した天使である。
内容は、天地創造、終末、審判、天国と地獄、預言者についてなど、宗教としての教義もあれば、礼拝法、断食、巡礼、タブー、聖戦(ジハード)など信徒としての義務もある。さらには、日常生活における決まりや道徳についても書かれている。天地創造や最後の審判などは、「旧約聖書」と同じだし、なかには「新約聖書」の影響が見られる部分もある。
「ハディース」(伝承の意)は、ムハンマドの言行や事跡についての記録。
コーランが憲法だとしたら、法律や判例集にあたるものである。
「シャリーア」はイスラム法のこと。イスラム教では、法は神が決める。
現代のイスラム国家では、近代的な意味の法律は人間が制定したもので、神が決めたものではない。だが、そのベースになる考え方は、コーランやハディースにあり、もし、それらに矛盾する法律があれば、コーランの教えが優先される国もある。「イスラム法」は国家の法を超えるのだ。
シャリーアはもともと「水道に至る道」という意味。砂漠地帯ならではの言葉だが、水は生死を決める重要なものなので、シャリーアはそこから転じて「生命に至る道」[永遠の救いに至る道」という意味になった。つまり、アッラーが示した人間が行うべき正しい道だ。
内容は、大別すれば、宗教的規定と行動規定がある。前者は、宗教的儀式にかんする決まり事で、礼拝や喜捨、巡礼などについての詳細な決まりだ。後者は、日常生活全般についての決まり事で、民法的なもの、商法的なもの、刑法的なもの、裁判についての決まりなどを定めたもの。そして、イスラム教では、行動の基準を人間ではなく、神の視点に置く。
「カリフ」は後継者・代理者の意で、ムハンマドの後継者として、全イスラム教徒の共同体の政治的支配者でもあるものの呼称。カリフ制は13世紀半ばに崩壊、称号としてのカリフは1924年まで用いられた。
「正統カリフ時代」は、632年~661年までの4代のカリフ統治期間を言う。イスラム教スンニ派では、政教一致の「完璧な為政」とされている。ただし、カリフ4人のうち3人は暗殺されている。
スンニ派は、イスラムの多数派。スンニとは「慣行」という意味。コーランとスンナおよび共同体(ウンマ)の合意に重きを置く。ムハンマドの後継者として正統カリフ4人を認める。全ムスリムの約9割を占める。スンナ(慣行の意)は、イスラムでムハンマドの言行にもとづく模範・先例・行為規範。イスラム法の典拠として、コーランについで重要とされる。
シーア派はムハンマドの従弟で4代目カリフのアリーおよびその家系をイスラム共同体の正しい最高指導者(イマーム)とする諸分派の総称。アリーをイマームとする別派。これが
「シーア・アリー」で、のちに略されてシーア派となる。シーア派はスンニ派とは異なり、政治的権威だけでなく、宗教的権威も、ともにイマームに継承されると考える。
「ジハード」は、神の道のために努力することを意味する。「暴力的な戦い」は、本来「異教徒に対する戦いのみ」とされていた。中世シリア・ダマスカスのイスラム法学者アハマド・イブン・タイミーヤ(1263-1328年)は「シャリーアから逸脱した不信仰者はジハードの対象である」と宣言した。彼が活躍した13世紀から14世紀にかけてのイスラム王朝は、西欧キリスト教徒が聖地エルサレムの奪還を目指したといわれる11世紀末~13世紀後半にわたる7回の十字軍遠征とモンゴル帝国の支配に屈したイスラム史上に残る闇黒の時代。
「六信五行」とは、イスラム教徒では、六つの信仰と五つの行いが義務づけられている。
六信とは、神(アッラー)、天使、啓典、預言者、来世、天命。
五行とは、信仰告白・礼拝(毎日5回)・喜捨・断食・巡礼。
信仰告白の言葉・「アッラー以外に神はなし」「ムハンマドはアッラーの預言者なり」
イスラム教とは何か。基礎的知識を学び、整理してみた。イスラム教の教義は人の殺害を認めているのか、という疑問の故に。
池上彰氏によると、風土によって異なる宗教が生まれる。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という一神教は、厳しい自然環境の砂漠から生まれた宗教である。
イスラムは、アラビア語で「神への服従・帰依」の意で、正しくはイスラーム。
ムスリムは、「神に帰依した者」の意で、イスラム教徒を指す。
民族の壁を越えて、人類の歴史や文化や考え方に多大な影響を与えてきたのが、世界三大宗教(キリスト教・イスラム教・仏教)である。
世界の宗教人口は、キリスト教は約33%の23億人、イスラム教は、約23%の16億人と言われている。
イスラム教は、唯一神「アッラー」(アラビア語で神)を信じる。
この神は、イスラエル人が崇拝した神・ヤハウエ(ヘブライ語)で、ユダヤ教・キリスト教の神(「主」と呼ばれる)と同一である。
イスラム教の開祖は、「ムハンマド」(称賛される者の意)で、アッラーの啓示を受け、
「最後の預言者」として唯一神の信仰と偶像崇拝の禁止、人間の平等性を訴えて新宗教を提唱した。(7世紀)
イスラム教の聖典は、「コーラン」(読誦されるべきものの意)。クルアーン。
神の言葉を伝えた天使の名は「ジブリール」と書いてある。ジブリールはアラビア語読みで、キリスト教で言う天使ガブリエルのことで、マリアに受胎告知した天使である。
内容は、天地創造、終末、審判、天国と地獄、預言者についてなど、宗教としての教義もあれば、礼拝法、断食、巡礼、タブー、聖戦(ジハード)など信徒としての義務もある。さらには、日常生活における決まりや道徳についても書かれている。天地創造や最後の審判などは、「旧約聖書」と同じだし、なかには「新約聖書」の影響が見られる部分もある。
「ハディース」(伝承の意)は、ムハンマドの言行や事跡についての記録。
コーランが憲法だとしたら、法律や判例集にあたるものである。
「シャリーア」はイスラム法のこと。イスラム教では、法は神が決める。
現代のイスラム国家では、近代的な意味の法律は人間が制定したもので、神が決めたものではない。だが、そのベースになる考え方は、コーランやハディースにあり、もし、それらに矛盾する法律があれば、コーランの教えが優先される国もある。「イスラム法」は国家の法を超えるのだ。
シャリーアはもともと「水道に至る道」という意味。砂漠地帯ならではの言葉だが、水は生死を決める重要なものなので、シャリーアはそこから転じて「生命に至る道」[永遠の救いに至る道」という意味になった。つまり、アッラーが示した人間が行うべき正しい道だ。
内容は、大別すれば、宗教的規定と行動規定がある。前者は、宗教的儀式にかんする決まり事で、礼拝や喜捨、巡礼などについての詳細な決まりだ。後者は、日常生活全般についての決まり事で、民法的なもの、商法的なもの、刑法的なもの、裁判についての決まりなどを定めたもの。そして、イスラム教では、行動の基準を人間ではなく、神の視点に置く。
「カリフ」は後継者・代理者の意で、ムハンマドの後継者として、全イスラム教徒の共同体の政治的支配者でもあるものの呼称。カリフ制は13世紀半ばに崩壊、称号としてのカリフは1924年まで用いられた。
「正統カリフ時代」は、632年~661年までの4代のカリフ統治期間を言う。イスラム教スンニ派では、政教一致の「完璧な為政」とされている。ただし、カリフ4人のうち3人は暗殺されている。
スンニ派は、イスラムの多数派。スンニとは「慣行」という意味。コーランとスンナおよび共同体(ウンマ)の合意に重きを置く。ムハンマドの後継者として正統カリフ4人を認める。全ムスリムの約9割を占める。スンナ(慣行の意)は、イスラムでムハンマドの言行にもとづく模範・先例・行為規範。イスラム法の典拠として、コーランについで重要とされる。
シーア派はムハンマドの従弟で4代目カリフのアリーおよびその家系をイスラム共同体の正しい最高指導者(イマーム)とする諸分派の総称。アリーをイマームとする別派。これが
「シーア・アリー」で、のちに略されてシーア派となる。シーア派はスンニ派とは異なり、政治的権威だけでなく、宗教的権威も、ともにイマームに継承されると考える。
「ジハード」は、神の道のために努力することを意味する。「暴力的な戦い」は、本来「異教徒に対する戦いのみ」とされていた。中世シリア・ダマスカスのイスラム法学者アハマド・イブン・タイミーヤ(1263-1328年)は「シャリーアから逸脱した不信仰者はジハードの対象である」と宣言した。彼が活躍した13世紀から14世紀にかけてのイスラム王朝は、西欧キリスト教徒が聖地エルサレムの奪還を目指したといわれる11世紀末~13世紀後半にわたる7回の十字軍遠征とモンゴル帝国の支配に屈したイスラム史上に残る闇黒の時代。
「六信五行」とは、イスラム教徒では、六つの信仰と五つの行いが義務づけられている。
六信とは、神(アッラー)、天使、啓典、預言者、来世、天命。
五行とは、信仰告白・礼拝(毎日5回)・喜捨・断食・巡礼。
信仰告白の言葉・「アッラー以外に神はなし」「ムハンマドはアッラーの預言者なり」