iponeのボイスメモを開き、ウーシャに目で合図する。
真中の赤く丸いボタンを押された音がなると同時に
ウーシャが英文を読み始める。
スロースピード、29秒そしてノーマルスピード、18秒。
わずか4文でも10秒ほどの差が生まれる。
スロースピードでは聞けてもノーマルスピードで聞き取れない
理由の一つがここに、ある。
「まずは耳で聞いてResponse、反応してみて下さい。
目で見てはダメね。
100%クリアになるまで繰り返し聞いて下さい。100%です。
会話に0%か100%以外はありません。向こうは待ってくれない。
何を言っているか、1回で聞き取れなければ0点になります。」
厳しい事を言っているようだが、真実だ。
CDなら繰り返し何度でも聞けるが、
通常会話において相手が何度も同じ事を言ってくれる可能性は低い。
相手が子供だとその愛らしさなどで、相手が分かるように大人が工夫して伝えて
あげようとするが、大人同士のコミュニケーションでそんなことはない。
「何を言っているか、1回で聞き取れなければ0点です。
そしてそれができて初めてReply、答える事ができます。
答えは100%でなくていい、50~100%でOKです。」
それを聞いて今度は少し気が楽になった。