なりふり構わず百条委員会
兵庫県での百条委員会の話題が、
連日、報道されています。
昨日、守口市議会でも
百条委員会が開催されました。
しかし、
兵庫県の陰に隠れてしまっているのか、
もしくは、
くだらな過ぎて、メディアも
全く相手にしていないのか、
あまり話題にはあがりません。
とはいえ、
政治家ならともかく、
職員の皆さんにとっては、
何らやましい事が無くても
虚偽の答弁、いや、
間違った答弁をすれば、
偽証罪に問われてしまうという
「百条委員会」への出席となると、
精神的なプレッシャーは
計り知れないほど感じるものです。
もし、今回の件で、
体調を崩され長期休暇となったり、
また、退職を決意してしまったり、
最悪、自ら命を…
となれば、
一体誰が責任を取るのか…。
それだけは絶対に阻止し、
職員さんを守らなければなりません。
議会とは、
理事者(行政)が提出した予算案や
議案書を委員会や本会議で、
質問という形で、指摘もしくは賛同し、
最終的には、賛成、反対と判断します。
この3月、守口市議会2月定例会で、
理事者側は、しっかりと予算書に
今回の増額予算は明記をされ、
公明党市議団は、もちろん賛成し、
尚且つ、本会議では賛成討論まで
行っています。
それを、今となって、
事前に説明がなかったからと、
訳の分からない理由で、
議会という権力を乱用し、
調査委員会、そして百条委員会を
設置しました。
通常、理事者は、議会、議員に対して、
全ての議案を事前に説明はしません。
というか、数が多過ぎて出来ません。
全て事前説明となると、
2ヶ月、3ヶ月以上かかります。
むしろ、議員としての仕事は、
その一つ一つをしっかり精査、調査し、
本気で議会に挑むものです。
それを後になってこんな言いがかりを
付けるとなると、
本会議場で賛成討論までした
公明党の議員に対して、
身内が恥の上塗りをするようなものです。
(誰がしたかは議事録で公開されています)
注目していきたいのは、
今回の百条委員会設置の理由は、
事前の説明が無かった云々が最初の論点です。
ただ、こんな馬鹿げた理由では、
当然、理事者を責めるには無理があります。
そこで、論点をずらし、
百条委員会の質疑を展開していくという
危険性があります。
そこをしっかりと注視していかなければと
思っています。
そして特筆すべきは、
今回の百条委員会設置には、
共産党のお二人の市議さん達は
反対をされました。
メディアでも、
公明党主導で百条委員会が設置されたと
報道されていましたが、
まさしく衆議院選挙前に、
仕組んだと揶揄される今回の百条委員会。
共産党の皆さんも次の衆議院選挙には
候補者を擁立されると聞いています。
共産党さんとしても、
この衆議院選挙前に、
維新市政を叩くには絶好の機会です。
しかし、共産党の議員の皆さんは、
地方議会の本質を見極められ、
そして、決して政局には与されず、
あくまでも是は是、非は非として、
正々堂々とご判断されておられる事に
敬意を表したいと思います。
多くのメディアの皆さんも、
この守口市での百条委員会設置については、
とても冷ややかで、
衆議院選挙前のなりふり構わない行動に
とても呆れておられます。
予算編成権、予算執行権は市長にあり、
まずはしっかりと予算案に目を通す、
そして納得できなければ、
反対するのが地方議会の仕事です。
事前の説明が無かったというような理由で、
議会という権力を乱用し、
こんな百条委員会の設置となれば、
そしてそれが罷り通れば、
それこそ、全国の首長は毎回、
百条委員会にかけられてしまいます。
今回、地方自治、地方議会の崩壊の
始まりとなる事がとても残念です。