4割くらいの人はまったく本を読まない。 | 恵比寿で働く編集長のBLOG

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文化庁の「国語に関する世論調査」のレポートを眺めていた。

ぜんぜん本を読まない人って、いるんですね。

1か月に本を1冊も「読まない」と回答した人(全体の 47.5%)を年齢別に見ると,「読まない」の割合は,70 歳以上(59.6%)で他の年代よりも高く約6割。これはきっと視力の問題だから仕方ないですよね。

問題は、他の年代。
1か月に本を1冊も「読まない」と回答した人は、こんなにいる。
◇20代:40.5%
◇30代:45.5%
◇40代:40.7%


読書率
「今どきは、紙の本など読まないよ。きっと、電子書籍で読んでるんでしょ」と考える方もいるかもしれませんね。

でも、「電子書籍しか読まない」という人は、電子書籍利用者の中の数パーセント(1桁台)しかいないのです。

この調査では、電子書籍(雑誌や漫画も含む)の利用状況も尋ねていて、そこから、「紙の本・雑誌・漫画も電子書籍も読まない」人の割合がわかる。※1か月の読書量を尋ねているのではなく、ふだんの読書形態を尋ねた質問。

ふだん、「紙の本・雑誌・漫画も電子書籍も読まない」人の割合は、
◇20代:23.9%
◇30代:24.5%
◇40代:29.5%


読書をしないことに、どんな問題があるのかというと、やはり、本を読まないと新しい知識や情報の習得をしにくいと思うのです。

「本で知った知識なんて役に立たない」って言う人もいると思いますが、そう言う人の中で、実際にまったく本を読んでこなかったという人はごく少数だと思います。ご自身は読んできたか、読んでいると思います。

本ではなく、専門的な学術論文か、アナリストレポートみたいなものを読んでいるかもしれません。でも、それを読むことができるのは、読書で培った読解力のおかげでしょう。


スマホでツイートを眺めたり、うんと要約されたネットニュースを眺めることは、読書ではありません。


この読書離れは、所得の二極化の原因なのか、結果なのか分かりませんが、無関係ではないと思うのです。

収入云々ではないですけど、自分の子どもには読書好きになってもらいたいと願っています。


出所:国語に関する世論調査の結果
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/yoronchousa/h25/pdf/h25_chosa_kekka.pdf