「アイドルになんてなれるわけないでしょ、あんたみたいなブス」
台詞はそのままじゃないかもしれないけど「あまちゃん」の中でキョンキョン演じる母親が娘に向かってそんな風に言ってたとこから思い出した。
そういえば私、ちっちゃい頃からひどいこと言われてたな~
特に姉に。
ちびデブブスぶた
そりゃ、末っ子ですからチビだし。
よく食べてたからころんころんしてたし。
お顔は親からもらった百人並みの器量だし。
そのまま受け継いだおっきなお尻だし。
それでも口の悪い姉や母の放ったトラとウマはいまだに私の周りを徘徊している気がする。
周りからも、「元気な子やね」とは言われても「かわいいね」という評価はほとんどなかったかも。
演劇が好きだったからそっちの方向に進みたくていろいろ模索したっけ。
お金もかかりそうだしな~。 かわいくないしな~。
親に相談した。
「声優やったら顔悪くてもええんちゃうん。」
「あほやな。これからな何するにしてもお顔は大事なんや。あんたみたいなぼんやりとした顔なんてあかんて。」
娘を諦めさせるためもあったのか。
すっぱりと切ってくれましたよ、うちの母。
それでも、わがまま言って劇団の入団テストを受けさせてもらったのはありがたかった。
合格したのはうれしかったけどやっぱりお金もかかるから諦めようって思えたし。
そこはね。感謝してるんだけど~。
うちの母と姉の口の悪さに実はダンナも引いてたのね。
本当の悪口じゃなくてそこそこの愛情があるって今はわかってるけど。
ま、そこそこ若い頃の話、ダンナに「かわいい」って言われてもなんか馬鹿にされてる気がしてた。
私ちびデブブスぶたなのに?って。
それを「屈折しててかわいそう」ってダンナは思ってたみたい。
顔はかわいくなくても「かわいい、かわいい」って言ってもらってたらかわいげのある子になってたのかな。
少なくともかわいいって言われること抵抗なく受け止められるようになってはいたかもね。
お花に話しかけるときれいな花を咲かせるっていうし
しかし小さい頃に放たれたトラとウマは今なお私の周りを遠巻きにうろついているみたいだな。
しゃーない。このまま飼ってやるか。