数学の不思議-次数を上げることで、かえって分かりやすくなる | Bein' aware of wisdom

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高認取って大学受験した人のブログ

久々の数学トピックですね。

今日から、「文系数学の良問プラチカ」に手を出すことにしました。

月~木:プラチカ進める

金:青チャートor一対一の例題復習

土日:プラチカ復習


というサイクルで行こうと思います。


さて、文系数学の良問プラチカのⅡBの最初のほうにあった問題です。

正の数 a, b に対して、 √a+√b ≦ k√(a+b) がつねに成り立つような k の最小値を求めよ。

模範解答とは違いますが、僕は↓のように解きました。

まず、この等式が成り立つには、明らかにk>0となります。

そこで、両辺の平方の差を引くと、

k^2(a+b) - {a+b-2√(ab)}

=(k^2-1)a-2√(ab)+(k^2-1)b≧0 

が正の数a,bについて、つねに成り立てばいいということ。
a,bについての対称式が現れました。

ここで、これらをそのままa,bで処理するのではなくて、思い切って

c=√a d=√b などとおいてみます。

a,bという具合にキレイな数字があるのに、わざわざ√a=cなどとおくのは、試験では結構勇気が要ります(笑)

そうすると、

(k^2-1)c^2-2dc+(k^2-1)d^2≧0

となります。

カンのいい人ならもうお気づきでしょう。わざと「cd」を「dc」という風に順番を変えたのを。

すなわち、cについての二次方程式とみて、判別式を使うのです。

さっき言ったように、この式は対称式ですから、cの二次方程式と見てもdの二次方程式と見ても、これが成り立つ条件は、

1-(k^2-1)^2≦0


になっちゃうんです。

これを変形して、

(k^2-1)^2≧1

⇔ k^2-1≧1 (∵ k^2-1>-1)

⇔k^2≧2

⇔k≧√2

したがって、求める最小値は、k=√2 となるのが分かりますね^^



中々不思議な感じですね。aをわざわざ二乗に直して答えを得るなんて。

数学ってのは不思議なものです。だから、難しいのです。