鎌倉、そしてイスタンブール | Hack or Fuck ?

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休日だというのに、どこにも行くあてもなく家でゴロゴロしている息子が不憫に思えてきたので、遊園地やおもちゃ屋に行きたいと言う本人の要望を100%無視して、鎌倉に行ってきた。

遊園地なんかに行ったら絶叫マシンに乗って脳みそにGがかかってバカになるから、大仏さまに賢くなるようにお参りした方が150倍いい。

そんな風なことを言って、渋る息子を半ば強引に連れて行った。

そんな息子も駅に向かう途中のコンビニでジュースを買ってやると、少し機嫌を直した。とても素直な子に育って嬉しい。そう言えば息子が幼稚園の頃、そのコンビニで買ったお菓子をすぐに開けて食べようとしたので、「立って食うもんじゃない!」と叱ったらレジのすぐ傍に座り込んで食べ始めたのを思い出した。

そういうわけで鎌倉だ。

自宅から電車で30分で行ける距離だが、普段はあまり行こうとは思わないのは、特に用がある場所でもないからだ。

逆に言って、鎌倉は「用の埒外」の場所、つまりおれにとっては日常から離れることのできる土地なのだ、と今気づいた。

「逆に言って」と言えば、何かにつけ「逆言ってさぁ…」という知り合いのことを思い出す。そしてそのほとんどが全然逆になってなかったことも。今頃何をしているのだろうか。風の便りでは、頭を丸めて介護の仕事を始めたらしい。
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そう。鎌倉は非日常の空間である。サンクチュアリである。

息子にはそういう土地の息吹を感じて欲しい。

だが、そうしたおれの一方的な願望とは真逆の様相を呈していた。

ゴールデンウイークの鎌倉はごった返していた。江ノ電に乗るのに30分近くかかった。

逆言って、俗世間のど真ん中だった。

いや、それは肉眼でそう見えるに過ぎない。心眼で見るのだ。サイの角のようにただ一人歩め。

おれは自分にそう言い聞かせたが、長谷寺に向かうのは、おれただ一人ではなく、大群衆だった。

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何とか長谷寺にたどり着き、拝観料を払い入山する。長谷寺に詣るのは、かれこれ10年ぶりだということに気づき、時の流れの速さと自分の進歩のなさに呆然とするが、その時と何も変わらない観音様を見上げると、変わらないのは観音様も同じだと思い、気を取り直す。
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▲仏足石
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▲弁天窟内部




一通り境内を巡った後、高徳院の大仏さまを拝みに行った。
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▲その巨大さに息子も感嘆の声を上げる。

行きは長谷まで江ノ電に乗ったが、帰りは鎌倉駅までぶらぶら歩いて戻った。同じように歩いても横浜とは疲れ方が違う。やはり高層建築物がないからだろう。もしかすると、高層ビルはそれだけでストレスの元なのかもしれない。

逆言って、高層ビル群に疲れを覚えるくらいには年を取ったということも言えなくもないが。

そんなことを思いつつ家路につけば、猪瀬東京都知事の発言がちょっとした物議を醸しているのを知った。

まあこういう情報が流れるということは、東京五輪に否定的な勢力が存在するということだろう。

そもそも原発事故が起きた国でオリンピックというのがおれには信じられないが、外国にも同じような考えを持つ人も少なからずいるのではないか。

あのー、そちらさんは先に片付けなくてはならないことがないですか?

と言いたいところだが、やりたいって言うのを無理矢理諦めさせるわけにもいかない。

そこに都知事の発言だ。これで五輪招致が頓挫すれば、うーん、残念ですが仕方ないですね。いやいや原発事故とかは関係ありません。やっぱりあの発言はちょっと、ですねぇ…まあ今回の話はなかったことにして、また次回立候補して下さいよ、という流れとなるのかなという気がするが、あくまでも個人的な妄想だ。

そして、五輪と言えばロンドン五輪で日本選手団が行進の列から外されたなんてこともあったなと思いながら、おれは鎌倉の余韻に浸りつつ古都イスタンブールに思いを馳せたのだった。

例によって結論はない。






















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