You may dream | Hack or Fuck ?

Hack or Fuck ?

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photo credit: Patrick Hoesly via photopin cc

不思議な夢を見た。

そもそも夢は不思議なものだが。

おれは大勢の人たちといくつもの部屋がある合宿所のような施設の中にいた。
何かのセミナーが行われるようだった。

一体ここで何が始まるのかと誰かに聞いたような気がする。

その問いに誰も答えてはくれなかったが、なぜかすぐに分かった。

そこでは、おれを含めた全員でこれから集団自殺をすることになっていたのだ。

(そうだ、そうだった。)

何の疑問もなく納得したおれはいささかも動ずることなく、笑顔さえ浮かべて誰かと連れ立って各部屋を巡回することにした。

ひとつの部屋は大体、二十畳程度の広さで、どうやら世代別に分けられてるようだった。

老人の部屋、中高年の部屋、青年、そして子供たち。

ニュースなどで見た震災の避難所のようでもあったが、避難所よりもずっと快適な環境だった。段ボールで区切るなどというようなこともなく、ゆったりとしたスペースでみんな寛いでいた。

これから自殺する人たちには到底思えない様子だ。

もちろんこれは夢から醒めて思ったことで、夢の中のおれは何の違和感もなかった。

やがて、時間となりそろそろ事が始まりそうになった頃、不意にこれは違うんじゃないかという気がして、そのことをみんなに伝えようとしたところで目が覚めた。

目が覚めたおれは背中にぐっしょりと汗をかいていた…というのは嘘で、実に淡々としていた。
変な夢だな、という程度だった。

後から考えれば、変な夢どころではなく不穏極まりない夢だが、見ていた時と目覚めた直後にはそういうことは微塵も感じなかった。

ネガティブな感情の欠片もなかった。

今までにないパターンの夢というか、「自分の夢」ではないもののような気がした。どこか別の場所から送信されたような、あるいは、通常の夢が起こる場所よりさらに深いところから湧出してきたといった印象が残った。

夢はどこからやってくるのだろうか。