ワタシ、こう見えても血に弱い。
アン血だ。
子供の頃、二階の階段から転げ落ちて唇を切った時に大量の出血をした。
大泣きするワタシを母がタクシーで救急病院に連れて行った。
タオルが血でベチョペチョになっていたけど、痛みは無くなっていた。
医者が三針ほど縫った時、
「泣かないなんて偉いね~」
と褒められた。
いや先生、違うよ。
泣き疲れたのと、唇がしびれて感覚が無くなっていただけだから。
その時のトラウマで、血を見ると気分が悪くなる。
特に自分から出る血はダメだ。
ほら、男って普通に暮らしていたら血は出ないでしょ。
だから採血なんて大嫌い。
学生の頃、1cc抜かれただけで脳貧血を起こし、それもトラウマになった。
そんなの精神的なモンだろうと思い、注射器から目を逸らして羊を数えながら臨んだこともある。
「ほら、気のせいぢゃないか。全然だいじょ……」
突然、目の前が真っ暗になった。
だ~めぢゃんw
それ以来、採血はベッドで寝ながらやってもらうことにした。
寝てやると何ともないのが不思議。
でもね、ここ十年ぐらいは寝なくても大丈夫になったw
きっかけは、
「採血で気分が悪くなったことはありますか」
なんて聞いてくれることが多くなり、あぁ、自分だけぢゃないんだ、という安心感もあった。
綺麗な看護師さんが忙しくしていたので
「全然大丈夫です」
なんて心にも無いことをに言ってしまった。
この時は着座姿勢で注射器3本分抜かれたけど少しフワッとしただけだった。
採血で脳貧血なんてアカンタレ、と随分バカにされて来たけど、これは精神的、肉体的な外乱が大きい時に、自律神経が関係する「血管迷走神経反射」という現象らしい。
そう言えば体を強くぶつけた痛みや強烈な精神的ショックでも倒れる寸前の脳貧血になったことがある。
こう見えても本質はナイーブでデリケートなワタシw
近年は加齢で神経反射が鈍化し、自律神経との相互作用で上手く恒常性が保たれているような。知らんけど。
社会で揉まれて図太くなったのも大いにあるだろうけどw
仕事絡みで言えば、電子回路におけるフィードバック制御のループゲインや位相との関係みたいなモンだな。
あ、ワタシの叔父が若い頃、飼っていたニワトリをシメたら脳貧血を起こして倒れた、と親戚中からずっといじられてた。
もしかしてそういう血筋?
アン血には暖かい目を!
