「どうぞ安らかに…」
彼女の描いたパステルアート
30歳の舌癌の女性(aiさん)が永眠されました。
本人・ご家族の意向で投稿しております。
わたしが在宅訪問診療で関わったのは2年前。
左舌癌の手術後でした。
舌の8割を切除した彼女は
リハビリのおかげで、
なんとか経口摂取ができ
会話も聞き取りにくいけどはなせるまでになっていました。
自宅療養中の楽しみは、
ハーバリウムやフラワーアレンジメント、パステルアートといった女子力があがる趣味でした!
ご自宅にある作品
昨年、癌が再発し先月9月より予後が厳しい状況となり看取りを目的とした訪問診療となりました。
ちょうど亡くなる2週間前に、
「今何がしたい?」と聞いたところ目をパチッ!と開けて
「映画をみたい!科捜研の女をみたい!」と希望したのです。
急変することもあるのを承知の上、映画館の店長に協力してもらい主治医とわたしが同伴して念願だった映画をみることができました!
オシャレをして、とても笑顔いっぱいだったのを思い出します。◕‿◕。
亡くなる1週間前には、ご両親に贈るハーバリウムも一緒にしました。
そして、意識もないなかでしたが女性らしくネイルもしてみたり。
アロマが好きだった彼女。
枕元にアロマオイルを数滴塗布して癒やしを〜。
わたしができること、やりました。
本日、ご自宅に行き再度aiさんとお別れしてきました。
とても穏やかな表情の彼女はすこし微笑んでいるかのよう。
ご両親から、生前彼女が描いたパステルアートをいただきました。
彼女は生前、パステルアートのワークショップや個展を開きたかったそうです。
同じように癌や病気で闘病中の方の癒やしや励みになれば!と。aiさんの作品を紹介、提供していきたいと思います。
今後も、グリーフケアを続けていきます。







